Where the Sun Rises

あなたのことを覚えておくために

向日葵色のアイドル

 

はじめに

「やっぱり笑顔で勝負の…」

まだ幼さの残る口元から八重歯が覗く10代の頃、自己紹介を求められた彼が口にしたこの一言が印象的だった。アイドルは常にいろいろな表情を求められる存在だけれど、彼に一番似合うのは笑顔で間違いないと思う。

 

某女性アイドルグループの沼を一瞬通ったわたしとしては、彼の天賦のアイドル性ともいうべき「可愛さ」にすごく惹かれるところがあって。ファン心をくすぐるオーラって、もはや性別をも超えるんだなと感じたきっかけ。

 

ずばり今回のテーマは、「(わたしが)植草さんの声で聴きたい女性アイドルソング

 

今回は自己満まとめになりますが、もしここに辿り着いて読んでくれている方がいらした時のため一応趣旨を説明しますと、元48・46オタクのわたしが、彼に1フレーズだけでも歌ってほしい曲をピックアップします。独断と偏見にまみれた妄想カバーセトリです。最近(2010年代~)の女性アイドルが好きな方向けかなと思います。解釈違い(?)がありましたらそこはごめんなさい。※女性アイドルという括りですが知識の偏りにより48・46系グループがメインになります、悪しからず。

 

 

僕らの制服クリスマス/=LOVE

元々わたしは彼の持ち歌『Season of Love』が死ぬほど好きで、多分そこから幸せな冬うたを連想したんだと思う。

周りにはまだ 内緒にしよう
二人の世界が始まる

君に似合うと思ったんだ グレンチェックのマフラー
繋いだ掌から 好きがあふれる
コンビニケーキ 冷めたチキン
完璧ではないけど これがきっと幸せ
僕らの制服クリスマス

青春まっただ中の恋を歌った曲だから、まだ制服の似合う頃の彼に歌ってほしかった。サンデーズ時代の映像とかを観ていると、あの若さゆえのフレッシュな輝きに圧倒されるんだけれど、この曲の明るい雰囲気、カッコつけて背伸びしない感じが、そんなあの頃の彼の雰囲気に合ってると思う。

 

 

 

#好きなんだ/AKB48

多分『@リンゴ』にひっぱられた。

#(ハッシュタグ) 好きなんだ
僕は呟く この胸の熱い気持ち
SNSあげてみた 料理の写真
ぼんやりと誰かの影
さりげなく片想い  

改めてサビの歌詞を見るとただの匂わせ(笑)アイドルがこんな匂わせするのはご法度だけど、ご本人がブログの最後にいつも絵文字3つ並べるやつ…それはアリじゃん?

コンピュータ関連にはわりと強いらしい彼はスマホもきっと使いこなしてるだろうし、こういう曲歌ってるのも想像がつく(最近スマホデビューの某さんとは正反対だな)。時代的には合わないけど、30代の彼に歌ってほしい。

 

 

 

 

ショートカットの夏/NMB48

須藤凜々花ちゃんのソロ曲。

ショートカットの 君が好きだよ
そこから先は危ない
今すぐ僕が 助けに行こう
そのままでいてね 今年の君で

これは2番サビの歌詞なんですけど、ここを歌ってファンをときめきで殺してほしい。跳躍の多いメロディーラインがとにかく彼っぽいし、夏真っ盛り、7月生まれの彼にぴったりだと思ってる。ちなみにこの曲、衣装がめちゃめちゃ可愛くて、彼が女性アイドルの世界線ならば絶対に着てほしいと思っているので、気になる方(いるかな)はぜひ一度検索を。

 

 

 

それでも好きだよ/指原莉乃

さっしーのソロデビュー曲。歌詞は女の子目線なのでちょっと微妙かもだけど、ただ、彼のあの声で明るいメロディーにのせて「それでも好きだよ」って歌ってほしいだけ。特に「だよ」の部分をどう歌うかが聴きたい。以上。

 

 

 

12秒/HKT48 

唇に触れたのは柔らかなダイヤモンド
今まで君が守ってきたもの
どうすればいいのだろう 僕はただ腕の中に
君を受け止めるだけだ
動けないよ 12秒

こわれものを扱うように優しく包み込む歌声を持つ彼に合うと思う。メロディーも純粋に好き。それから、矢吹奈子ちゃんの声がただただ可愛い「テトラポットに~」のフレーズを彼の声で聴きたい。

 

 

 

走れ!Bicycle/乃木坂46

 さすがにこれは可愛すぎるかな。いや、いけるはず。

友情と恋愛はどう違う?
いつになく君が熱く語ってた
後からみんなに言われたんだ
どうしておまえが気づいてあげないのか?

これは歌い出しの歌詞。ちょっと弱気な主人公の「僕」を演じてほしい。サビの高音はファルセットじゃなくて、いつもの彼の跳躍の歌い方で聴きたい。

 

 

 

夏の花は向日葵だけじゃない/欅坂46

歌姫と呼ばれた今泉佑唯ちゃんがソロで歌う、スローバラード。彼のソロでいうと『Always』系かもしれない。

夏の花は向日葵だけじゃない
いろんな種類の花が咲いてるのに
目を閉じると浮かんでくるのは
風の中揺れている Sunflower

彼の歌声の魅力のひとつ、ロングトーンの伸びと、ビブラートを使い分けて歌い上げてほしい。

メンバーカラーもそうだけれど、彼は本当に黄色が似合うと思うし、花にたとえるなら向日葵がとてもしっくりくると感じる。いろんな種類の花が咲いてても、やっぱり目を引く存在。

 

 

 

おわりに

小ネタとして4~5曲挙げるつもりが気づけば7曲、計2000字超の長文に…もし万が一、ここまで読んでくださった方がいたらありがとうございます。箱推しとはいえ黒寄りのわたしが黄色の彼について偉そうに語ったことをお許しください。

今回は48・46系(1曲目の=LOVEは厳密には違いますが)の楽曲に絞って考えましたが、それでもこれだけ出てくるので、縛りをなくしたらキリがありません(笑)あ、だけどこれだけは言いたい。彼にどうしても歌ってほしいのは、秦基博さんの『ひまわりの約束』。どこまでも向日葵推し(笑)

 

いい感じに(?)ブログタイトルにつなげられたところで、この辺にしておこうかな。

 

 

 

アルバム『PLAYZONE’89 Again』

 

 

はじめに

1989年9月21日リリース。同年のPLAYZONE『Again』の劇中歌と、幻想のシーンの楽曲から12曲を抜粋したアルバム。

 

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ただいまPLAYZONE履修中のわたしですが、特に楽曲の良さに惚れ込んだ作品のひとつが『Again』。PLAYZONE関連のCDアルバムの中で最初に手に取ったのがこれでした。

 

PLAYZONEの映像を見た感想や考察なんかも書けたらよかったのですが、演劇に関する知識が乏しいのと、わたしがある程度の熱量を持って書けるのはやっぱり音楽についてだな…と考え、楽曲にフォーカスしてみたいと思います。わたしって多分楽曲オタク。

 

 

※以下、ミュージカルの軽いネタバレを含みます。未見の方はご注意ください!

 

 

  

 

01.まいったネ 今夜

(作詞・作曲:宮下智 編曲:石田勝範

このミュージカルのテーマ曲!PLAYZONE開幕に先がけて発売された、少年隊14枚目のシングル表題曲でもあります。88年11月発売『じれったいね』に続いて、パワフルでキラキラしたアイドルの「その先」の在り方を示した曲になっていると思います。最初のトラックはショートバージョンなので、詳細は11曲目の項で。

 

 

 

02.My Dear Mrs. Las Vegas

(作詞:戸沢暢美 作曲:中崎英也 編曲:鈴木宏昌

錦織さんのソロ曲。2曲目にしてもうメインディッシュのような、大好きな曲がきちゃいました(笑)最初のパーカッションの入りだけでもうワクワクするんですよね~。イントロドンなら多分わたしこの音だけで答えられます(?)心地よくスウィングしたくなるイントロ。

Aメロの歌詞で情景描写はばっちり。戸沢暢美さんの歌詞はどれも、説明っぽくないきれいな言葉で曲の世界観にスッと導いてくれる気がします。『だんぜん愛さ』とか。

わたしはこの曲のサビを聴いてると、錦織さんが微笑みながら歌ってるさまがリアルに目に浮かぶんです。それがまた切ない。

「生きていることを 感じたいのと」の「感じたい」の"ん"がなんだか甘くていいなと思います。錦織さんの発音は日本語・英語を問わずどうもわたしのツボを突いてくる… 彼は歌詞の発音が明瞭なので、初見の曲を歌詞を見ずに聴いてもだいたいわかるからすごいなと思います。

ラスサビの"Just like a moonlight cinema"で一気にたたみかけてくる感じが好き。でも、これが来るともうじきこの曲が終わっちゃうなあって寂しくもなります。

この曲の世界観に浸ると、郷ひろみさんの『ハリウッド・スキャンダル』を聴きたくなったりします。

 

 

 

03.キッチン!

(作詞・作曲:宮下智 編曲:石田勝範

東山さんのソロ曲。これも大好き!儚い歌声時代の東山さんが歌ったからこそ輝く曲だと思います。もうね、好きすぎてとろけそう…(とろけるのはシチュー)(私がとろけてどうする)

イントロの旋律を奏でる印象的な音色はオーボエという楽器(※私の耳調べ)。オーケストレーションが神!

「ある晴れた日曜の朝 突然 愛してるのと聞く 君はまだ少女」この彼女、可愛すぎやしませんか。キュンとする甘酸っぱさ。

「さあねと照れる僕を見て 吹き出す」あー可愛い(語彙力喪失)。幸せなふたりだなあ… 東山さんのソロ曲にはこんな100%幸せソングは少ないと思うので非常に感慨深いです。映像の話になるんですが、ここを歌うとき「さあね」で東山さんがちょっと肩をすくめているのがたまらなく好きな仕草です!!あとここだけの話、「吹き出す」でちょーっとだけ音程があやしくなるのが非常にツボ。探り探りな感じ。

「昨日見た映画のヒロインをまねる」「洗いざらしエプロン姿が さまになってきたとご満足」えっ、このお嬢さんったらもう本当に愛らしい…「もし結ばれたなら君を 世界で一番幸せにしたいのさ」うん、わかる。一生守りたい。

 

 

 

04.Baby Baby Baby

(作詞:久和カノン 作曲:安田信二 編曲:岩崎文紀)

シングルカットされてないのがもったいないくらいの名曲!大人の魅力を増してきた頃とはいえ、彼らはちゃんとアイドルなんです!と声を大にして言いたくなる曲です。

どうやらわたしは、車の中を舞台にした曲が好きらしく。少年隊じゃないんですけど、Winkの「愛が止まらない ~Turn It Into Love~」とか、杉山清貴&オメガトライブの「ガラスのPALM TREE」とか。車の中っていわば密室で、運転席と助手席の距離が近いからかな、こんな曲たちを聴いているとなんかドキドキします。

サビになるたびに錦織さんの上ハモが好き!!!となります(語彙力喪失再び)。基本的に錦織さんの歌はいつでも安定感がすごい。

「横顔がキレイ」と歌う植草さんの声が、いつもの歌声とちょっと違う大人な感じがして好きです。短いパートだけど、とっても耳に心地よくて。そういえば少年隊って、3人揃って本当に横顔美人ですよね…!

終盤のサビの繰り返しで、伴奏の音数が少し減ったところで唐突に東山さんがソロになりますよね?ここでソロになるのか!と軽く意表を突かれました。

何回Baby言うんだ!って初めて聴いた時こそ思いましたが、何回も聴けば慣れるものですね(笑)

 

 

 

05.独り祭りの夜に

(作詞・作曲:宮下智 編曲:石田勝範

植草さんのソロ曲。劇中で植草さん演じるケンが、病を抱えるひとりの少女の生きる気力を取り戻すという使命を果たしたシーンの後に歌う曲です。

出だしのキラッとしたストリングスが良い。出だしだけでなく、間奏やAメロ終わりからBメロの裏にかけても聴きどころです。また、イントロを聴くとはっきり分かるように、ベースラインも面白い動きをしています。この曲全体を通して活きがいいベース。

「人はいつでも 美しい神話を願いながら 生活の渦の中へと 流されるものだから」すごく共感します。いつでも夢を見ていたいけど、結局日常ってそんなものですよね。

 

 

 

06.君は不思議

(作詞・作曲:宮下智 編曲:石田勝範

錦織さんのソロ曲。劇中、ひとりの少女に恋心を抱いたリュウが歌い踊る曲です。

この曲の音域の広いこと。Aメロ→Bメロ→サビと徐々に音域が上がっていき、Aメロとサビの差はかなり大きいですが、さすがは錦織さん。しっかり歌い上げています。

「君は誰だよ?」いや錦織さん、こっちの台詞なんですが!天は二物を与えずといいますが、二物どころか三物も四物も与えられてしまったあなたは何者なんですか。

 

 

 

07.ダーティー・ヒーロー

(作詞・作曲:宮下智 編曲:石田勝範

PLAYZONEの見どころのひとつといえば、東山さんのソロダンスナンバー!バリッバリに踊る曲ですが、歌声はちょっと鼻にかかって甘いのがたまらないギャップ。

この曲のイントロ、イヤホンで聴くとくすぐったくないですか?(笑)パーカッションが左右でポコポコしてて。

そのパーカッションがこの曲の大きなポイントだと思っています。ここで用いられているのは、一般的なドラムとは少し異なる「トムトム」と呼ばれる打楽器(※私の耳調べ)。

トムトム(tom‐tom)は、スナッピー(響き線)のない中型のドラム。膜鳴楽器に分類される。

トムトム - Wikipedia

 

youtu.be

単体で聴くとこんな音がします。スネアドラムを含む一般的なドラムセットとは違うサウンドにしてもこのドラマーさん凄いな!

 

この音色を効果的に用いたアレンジはおそらく、ウエストサイド・ストーリーのプロローグを意識したのかな?と推測してます。あまりにも有名な場面ですが、以下の動画の3:55~辺りから打楽器の音に耳を傾けてみると、似た音がしませんか? 

 

www.youtube.com

 

最初にこの『ダーティー・ヒーロー』を聴いたときはタイトルも手伝ってか、てっきり既存の洋楽に日本語詞をつけたものかと思ったのですが、その洋楽っぽさはもしかしたら、ここからきていたのかもしれません。

 

 

 

08.恋はいつも

(作詞・作曲:宮下智 編曲:石田勝範

植草さんのハニーボイスを堪能できる一曲!いや、黄色のミルクチョコレートボイスとでもいうべきでしょうか。普段は高音の伸びが素晴らしい植草さんですが、ここでは低音がとても素敵。語りかけるような優しい声に癒されます。

「君は少し 驚いたように」の、語尾の上がりきらない感じがレアでいい感じ。

スロージャズなアレンジが絶品。約2分半と短い曲なのがもったいない…!ずっと聴いていたいし、なんならこのまま眠りに落ちたい。

 

 

 

09.Let's Fight

(作詞・作曲:宮下智 編曲:石田勝範

錦織さん・東山さんによるダンスナンバー。劇中では、リュウがジョーを挑発して、弟分を従えて激しく争う場面で歌われます。なんともスピード感のある曲。

めちゃくちゃ喧嘩してるはずなんですが、「闇をつらぬいた~」の二人のハモリは喧嘩するどころかめちゃくちゃ綺麗です(笑)少年隊の上ハモvs下ハモ。

 

 

 

10.Season

(作詞・作曲:宮下智 編曲:石田勝範

壊れた車をみんなで修理する場面。犬猿の仲だったリュウとジョーの関係が、ケンの存在も手伝って、少しずつ変化しようとしているシーンで歌われる曲です。不愛想だけどなんやかんや手伝ってくれるジョーがかっこいい…

そこはかとなくあふれる歌謡曲感。短調の切ない響きにのせて3人が苦しい胸の内を歌います。

わたし、錦織さんのビブラートがすごい好きなんですよね。小手先だけのビブラートでなく、歌声そのものが朗々と響く感じが良い(生で聴いたことはないんですけど多分響いてる、はず)。

ソロパートの歌い継ぎを経て、3声のハーモニーが美しいユニゾンで締めくくられるところが好きです。

 

 

 

11.まいったネ 今夜

(作詞・作曲:宮下智 編曲:石田勝範

初めて聴いた時、イントロだけでこれは名曲だ!と確信しました。ウッドベースの音がもうめちゃくちゃ好き… イントロだけじゃなく全編にわたって、THE JAZZ な音色が響いてます。

「銀色〜の〜リムズィンに♪」やっぱり癖になる(笑)ちなみにこのリムズィン、2018年に東山さんが出演したMステ*1のパフォーマンスでも健在でした。

植草さんの「みんな持ってるのに」の "に" !『君だけに』の歌い出しの "に" と並んでとっても好きなポイントです。大きな跳躍でもがならず語尾をしっかり収める、さすが植草さん。

「愛だけが足りないね」の直後、キメのリズムと「Ah」がサビへの緊張感、高揚感を演出してると思います。

「憎いくらい悩ましい」からすぐさま「少しポーズをつけながら」の低音パートに入るのがドラマティック。高低差はドラマを生みますね。伴奏が一瞬の間をつくっているのも、聴き手をドキッとさせる仕掛けでしょう。とにかくこの曲は、高低差や間を使ってうまく緩急がつけられている印象です。

 

 

 

12.お探しのパラダイス

(作詞・作曲:宮下智 編曲:石田勝範

軽快なテンポとキラキラしたサウンド、「ライムの香りが朝を満たし」なんて爽やかな情景が目に浮かぶ歌詞から始まるのに、どこか寂しくなる。そんな、ミュージカルの名残惜しいラストを飾るにふさわしい曲です。

初めて聴いた時「とっておきの島から あなたに書くレター」を「時計を気にしながら あなたに隠れた〜ぁ〜」だと思ってました…… 少年隊の曲ってそんなに空耳することないけど、恥ずかしながらこれには騙されてました(笑)

若干話がそれますが、「疲れてしまったのなら ここがあなたのパラダイス 早くおいでよ P.S. I love you」「僕があなたのパラダイス」これらのフレーズが彼らのアイドルという職業を象徴している気がするんです。アイドルって、夢を売る職業ともいえるし、誰かの癒しや心の拠り所といった"パラダイス"になり得る存在ですよね。時にはファンのために「P.S. I love you」のような甘い言葉を投げかけたり。とはいえアイドルだって人間だから、24時間365日キラキラした存在でいるなんて有り得ないはず。ずっとそんな仕事をしていたら、疲れることや苦労も人一倍多いと思います。常に他者の理想を押しつけられがちなアイドルという大変な職業を誰一人途中でやめずに、ずっと少年隊というかたちを保っていてくれている3人には感謝しかありません。

すみません、大脱線しました!

サビの最後の締めのフレーズ「P.S. I love you」が、短調のもの哀しい響きで終わるのがポイントだと思っています。手放しに明るく終わらないわけはこの暗めの余韻でしょう。

 

 

 

 

 

おわりに

毎度の事ながらまとまりのない文章でしたが、最後までご覧くださった方、ありがとうございました!

曲によって文量のばらつきが大きくなってしまいましたが… ちょっとしか触れていない曲は嫌いな訳じゃなくて、客観的分析が難しい曲でした。

このアルバムの曲、「My Dear 〜」と「Baby Baby Baby」以外は全部宮下×石田コンビでつくられたんですね。よくもこんな名曲たちをポンポンと…! 素晴らしいの一言。

 

…でも、ひとつだけ声を大にして言いたいことがあります。どうして『19times』が入っていないんですか!?

 

 

 

*1:2018年9月17日放送のMUSIC STATION ウルトラFES。東山紀之・King & Prince・ジャニーズJr.による「JOHNNYS' mini IsLAND」が披露された

緋に囚われる

 

 

Twitterに書くのはなんか違うけど、最近ずっと心にある戯言。

 

5年前、大好きだったグループが歌っていた曲。

 

www.youtube.com

 

その名の通り、ストックホルム症候群を歌った "Stockholm Syndrome"。

 

こういう曲を、赤色のあのひとに歌ってほしかったなって思う。

 

わたしは彼の『愛の嵐』という曲が、なんやかんや大好きで。一応二十歳は超えているけれど、こんなのが好きだなんてわたしは悪い女だなあ、と自分で思ったりもする。(笑)

 

「閉じ込めたい君を」と歌う彼の歌声を聴く度に、いつからかこの "Stockholm Syndrome" を思い出すようになった。

 

いつかどこかで、自分の頭の中で考えてることを「犯罪者」のようだと形容していた彼が忘れられない。今思うとアイドルらしからぬ発言もいいとこだけれど、わたしはそれを聞いて、このひとの描くアブノーマルな世界をもっと覗いてみたいとまで思った。歌の歌詞でなら、それが許される気がして。

 

 

彼のもつ引力は凄まじいと思う。SNS上で見かけるいわゆる赤担の皆さんが彼に強く強く惹きつけられているのも無理はないし、黒色の彼には失礼かもしれないけれど、どうしてわたしは赤担にならなかったのか本気で不思議になることすらある(黄色の彼を見た時にもたまに同じ現象が起こる)。

 

わたしも含めたファンはみんな、あのひとのもつ魅力以上の魔力みたいなものに囚われてるんだと思う。

 And there's no other places ever wanna go

「ほかに行きたい場所なんてない」

 

 

囚われているはずなのに。 

 

 

名盤『TIME・19』に思う

 

はじめに

 

1987年7月1日リリース、『TIME・19』。

 

www.johnnys-net.jp

 

公式HPのDiscographyにはタイトルの表記が『TIME-19』となっていて、私もずっとそうだと思い込んでましたが、CDの帯を見るとTIMEと19のあいだは『・』なようですね!!ジャケ写のロゴはどちらにも見える…(笑)

 

 

同年のPLAYZONEや映画『19 ナインティーン』の世界観ともリンクする、近未来的なコンセプトのもとにまとまった名盤だと思います。実はこのアルバムを手に入れたのは結構最近なのですが、もっと早くに買っておけばよかったと思うアルバム第1位です。沼落ち直後の自分に教えてあげたい… ああ、タイムホールが欲しい!!!

 

 

 

 

01.1998 ~星の彼方へ~

(作詞:康珍化 作曲・編曲:松下誠

1曲目からワクワクドキドキする…!まるで舞台の幕開けを感じさせるような、6分43秒もあるこの1曲で、早速このアルバムの世界へ引き込まれるような気がします。「未来から、君を迎えにきたよ」なんて台詞が聞こえてきそう。

この曲ってサビが2つある感じがしませんか?「1998~」と「Step Into The Time~」と。贅沢!

1番の「Step Into The Time~」ではまだ大人しかったドラムが、2番から一気に盛り上げてくれます。ピークというか広がりがなかなか来ないからこそ期待値が高まって、より壮大になる感じ。2番終わりのギターソロもかっこいい。

"Step Into The Time" というフレーズ、全部同じ音の連続なんです。なんなら、「Step Into The Time 開いた窓辺から」の「窓辺」の "ま" までの10個の音符が全部同じ音程。でも単調な感じがしないですよね、これはどういうギミックなのか…。

PLAYZONE '87 TIME・19 ミュージカル抜粋』に収録されてるバージョンとも聴き比べてみたんですが、そちらよりもファンタジー色が強い感じがします。個人的に"Step Into The Time"のコーラスはあった方が好き。あと結構歌割りが違うんですね!

1987年から見た1998年って、どんな風に見えていたのかな。1998年生まれの私からするととても気になります。

 

 

 

02.こわがらないで、天使【東山紀之ソロ】

(作詞:康珍化 作曲:JOEY CARBONE 編曲:新川博

生で聴いてみたい曲。多分泣きます。コンサートやディナーショーで聴けた方が本当に羨ましい…

作曲は初期のアルバム曲を多く手がけたJoey Carbone氏。『HEARTS』*1と同じ方なんですよね。この方の書くバラードと、この頃の東山さんの儚い歌声との親和性がすごい… 息を吹きかけたら飛んでいっちゃうたんぽぽの綿毛みたいな、そっと大事にしたい歌声。

一応東山さんのソロ曲扱いであろうこの曲は音域が広くて、サビがかなり高め。正直この頃の東山さんは多少がなり気味で歌ってると思うんですが、サビだけは3人ユニゾンなのでうまいことドラマティックに仕上がっていて、そこもまた一興。

サビのバックコーラスがめちゃくちゃいいですよね!歌詞カードを確認しても特にクレジットは見当たりませんが、どなたが歌ってるのかな。

わたしに言わせればこの曲を歌う東山さんがまあエンジェルそのものなんですけど… そういえば次の年(1988年)のPLAYZONEでは天使役でしたね!

 

 

 

03.ハロー!【錦織一清ソロ】

(作詞:許瑛子・康珍化 作曲:西木栄二 編曲:大谷和夫

なんかめちゃくちゃ耳に残る、中毒性高めソング。

わたし、この曲のベースラインがなぜかすっっっごく好きで、リピートしてベースだけに集中して聴くときもあります。なんかとっても楽しい気分になれます(笑)

「雨のベルリン 棕櫚の船 シルクのチャイナ」…棕櫚ってなに?

シュロ(棕櫚、棕梠、椶櫚)は、ヤシ目ヤシ科シュロ属 Trachycarpus の総称である。

ja.wikipedia.org

勉強になりました… けどこの木で船って作れるの?イカダ?(無駄な好奇心)

 

本題に戻ります(笑)

「シルクのチャイナ⤴」「砂漠のペルシア⤴」このちょっと語尾が上がる感じ、楽しくないですか?

かと思えば、「ねえ ある時⤵ 君がふいに⤵」。

そんでもって「ただ Knock Me Baby⤴」また上がる!多分これが楽しくて中毒になってるんだろうなと思います(笑)

アウトロのスキャットから錦織さんの楽しそう具合が伝わる気がして、なんか嬉しくなります。こだわりが強いという彼のことですから、レコーディング中、制作スタッフの方々に「ここはこうした方がいいんじゃない?」って意見を出したり、色々アレンジを試したりしたのかなって想像なんかして。

 

 

 

04.ヘルプ・ミー【植草克秀ソロ】

(作詞:康珍化 作曲:JOEY CARBONE 編曲:新川博

 

なんかこの曲は80年代、時代相応って感じがします(個人の感想です)。打ち込みじゃないサックスの音とかが鳴ってるから?そういえば80年代に大人気だったアイドルバンドにも、テナーサックス担当の方がいらっしゃいましたね。ともかく、近未来的なコンセプトからちょっとはずれたアクセントになる曲かなと思います。

以前『Prism』の記事の『Act-Show』の項でも確か似たようなことを書いたんですが、ロック調のカッコいいイントロからの、植草さんの甘い声が意表を突いてくる感じが良いですよね。植草さんのア行の発音が個人的に大好きなんですが、「泣かせたことがある」「迷い出す愛がある」なんかは例にもれずツボです。

これまたバックコーラスが良い!!!そういえば制作陣も『こわがらないで、天使』と全く同じですね。

この曲、コンサートとかで披露されたことあるんですかね?めっちゃ観たいなあ…ロックスターみたいな衣装でスタンドマイクで歌っててほしい。(※5/25追記 Twitterのフォロワー様からご指摘頂きましたが、この曲は宝塚コンでセトリに入ってました!何故かすっかり記憶から抜け落ちており… ごめんなさい!

 

 

 

05.君がいない【東山紀之ソロ】

(作詞:戸沢暢美 作曲:和泉常寛 編曲:戸塚修

これはもう本当に、切ないの一言。わたしは歌詞に感情移入しすぎる傾向があるのでどちらかというと失恋系ソングは苦手なんですが、それでも大好きな1曲です。わたしが好きな東山さんのソロ曲ベスト3には入ります!!!ただ、本当に悲しい時にはとことん悲しくなってしまうので聴けません(笑)

この泣けるメロディー、なんと作曲はあの『星屑のスパンコール』と同じ和泉常寛さん…!素晴らしい。

「楽しかった日々 My Love もどらない どうしよう」ああどうしよう、心臓がきゅーーーっとなる。どんなにもどってきてほしくても、もう叶わないんだなって。

「どんなことがあっても」の”あ”のゆらぎみたいなのが、なんか泣くのを我慢して震えてるような声を連想させて、どうしようもなく悲しくなってきてしまうんです。

これは絶対に、この頃の東山さんが歌ったからこそ、ここまで聴かせられる曲になったと思っています。もしも30代くらいの頃に歌ったら、かなり違った雰囲気になるんじゃないでしょうか。

 

 

 

06.ストレンジャー Go To The ストリート【錦織一清ソロ】

(作詞:康珍化 作曲:都志見隆 編曲:松下誠

ネオンが光る夜の街の雑踏の中を、考え事しながらぶらぶら歩いてる感じがする曲。

Bメロからサビで雰囲気がガラッと明るく変わるのが好きです。転調してるのかな?(ちょっとわからなくてごめんなさい)

「変わろうとしてる Young Mind」わたしもまだ一応Youngの部類に入る歳なので、色々考え事をしてこんな気分になるときあるなあ。考えすぎて頭の中がごちゃごちゃっとした時、涼しい空気の中散歩しながら聴きたい一曲です。

 

 

 

07.ロングタイム・ロマンス【植草克秀ソロ】

(作詞:康珍化 作曲:羽田一郎 編曲:松下誠

 これも好き!!!とにかく歌詞が美しい。きれいな言葉たちを暖かいメロディーと歌声にのせて聴けるんだからもう本当に贅沢してるなって思います。

「愛しているって 僕の言葉を 小瓶に詰めこんで 波間に流したいよ」ここだけでもすごく美しくて抒情的なのに、「100年たったあと ひろいあげても 同じ声がするだろう」続く言葉もまたさらに健気で。少年隊の歌詞の中でもトップクラスに好きなフレーズです。

少し音楽的なお話をします。こんな記事を見つけました↓

www.tv-asahi.co.jp

短調だと「ツィゴイネルワイゼン」、ショスタコーヴィチ交響曲第5番、「モルダウ」等々。特に短調の「ソドレミ」は、なんだかぐっと来ますよね。童謡やポップスも含めてたくさんの例がありました。

 

Aメロの頭「時間を」「あなたの」/「愛して」「小瓶に」の音程がなんと、短調の「ソドレミ」なんです。たまたまかもしれませんが、確かにここのメロディーにはグッときませんか?わたしの中では非常に腑に落ちたので紹介してみました。

この曲を色に例えるなら、私の中では絶対にオレンジ色。情景なら、夕暮れ時の海辺のイメージ。何が言いたいかって、とにかく植草さんの歌声って暖かいですよね。

アウトロのコーラスで錦織さん、東山さんの声がするのがちょっとした嬉しいサプライズ…!

 

 

 

08.君を旅して知っている

(作詞:康珍化 作曲:羽田一郎 編曲:清水信之

 この曲を初めて聴く前、タイトルだけ見て勝手に『君だけに』系のバラードだと思っていて。いざ聴いてみたらアップテンポのめちゃくちゃカッコいい曲だから、すごくビックリしたのをよく覚えています(笑)

"We Are In The Timehole"のとこのバシッとキマる感じ、めちゃカッコよくないですか!?(語彙力のなさ)キメは大事。ほんとうに大事。

「夜空をたたく星のシャワーで 君の声が聞こえない」ちょっと囁くような植草さんの声が素敵。

「君を救い出しに来た 泣かないで」「その壊れやすいもろい心 君を旅して知っている」とかもう、まさにこのアルバムにおける少年隊のイメージぴったりすぎて。違う星から時間を超えてやってきた王子様というか、ヒーローというか、そんな感じがします。わたしにもタイムホールをください!Gimme the timehole!

 

 

 

 

09.ガ・ガ・ガ

(作詞:康珍化 作曲:羽田一郎 編曲:清水信之

これ、当時としては最先端をいく曲だったんじゃないでしょうか。今でこそオールド・スクールなんて分類になるのかもしれませんが。

とにかくこの曲、中毒性がすごい。「コンクリート・ブロックのようなストマック」という、意味を成してるのかすらよくわからないフレーズ(しかも2回も出てくる)が、なんだかんだ大好きです。そこのパートを歌ってる人が某腹筋フェチの人ゆえに、コンクリートみたいに硬いストマック=腹筋?などと思ったりします(笑)

最先端とは言いつつも、ちょっと昭和を感じる「教えて どこが間違っTell Me?」も好き(笑)

"Dancer Is Just Searchin' "と「君にLovin' Lovin' Lovin' Lovin' You」の間に、歌詞カードにない4小節がありますが…東山さんがド派手にかましてくれてますね!!!本当こういうの(どういうの?)やらせたら右に出る者なしという感じ。個人的に、宝塚コンでのここのパートは東山さんかなり気合入ってるなあって思います。

「OK ダンス Shake It Dance, Shake It Dance」ここからいきなり頭打ちみたいなビートになるとこが好きです。洋楽っぽかったノリが突然日本っぽくなるというか(笑)

「青空は失われて」から突然メロディアスになるのがなんだかじーんときます。錦織さんの上ハモが最高。あと「僕の腕の中にいて Please」の裏でポロロン♪って鳴ってる音があるじゃないですか、それが地味なようで結構効いてるなって思います。

 

 

 

10.君だけに【Instrumental】

(作曲:筒美京平 編曲:松下誠

ボーカルがないのに泣ける。名曲中の名曲だと改めて感じます。

せっかくオフボーカルの曲ですから、ベースラインに注目して聴いてみてください。グッとくるはずです。

間奏のサックスの音が私はつくづく好きです。そういえば植草さんってテナーサックス吹けますよね。植草さんの演奏、生で聴いてみたかったな…!

 

 

 

11.グッバイ・カウント・ダウン

(作詞:康珍化 作曲:都志見隆 編曲:松下誠

正直に言います。他の曲に比べるとこの曲はあんまり聴きこんでないです、ごめんなさい!なぜかって、寂しくなるから。これとか『星屑のスパンコール』『パーティーが終わっても』系は好きだけど、コンサートの終わりとかを連想してつい悲しくなってしまうんですよね。コンサート行ったことないけど…後追いファンのつらい所。

東山さんの歌い出しからもう胸が締め付けられるようです。この時期の囁くようにか細い歌声が音源に残っているのは貴重だなって、後追いファンとしては思います。(わたし的後追いあるある:音源や映像、記事として残っているものなんでもかんでも感謝しがち)

『1998 ~星の彼方へ~』のところで、"Step Into The Time" が実は全部同じ音程と書きました。ここでも偶然か必然か、その手法(?)が使われています。『54321』が全部同じ音なんです。まあ歌詞的に、あんまり音が上下するのも違和感があるかもしれませんが、音階を使わずにカウントダウンしてるのが面白いなと感じました。

 

 

 

おわりに

ここまでお付き合いいただいた方、本当にありがとうございます!この名盤について書き始めたら、長くならずにはいられませんでした…!

『Prism』『ロマンチックタイム』『愛は続けることに意味がある』に続いて、このブログでとりあげたアルバムとしてはこれで4作目ですが、まだまだ語りたいアルバムが沢山あります。

 

少年隊って本当に、楽曲に恵まれてますね!!!

 

 

 

 

*1:1986年のアルバム『翔 SHONENTAI』収録の東山さんソロ曲

#ニッキにやられた3曲

 

5月22日は錦織一清さんのお誕生日。おめでとうございました!

当日はTwitterでお祭りのごとく、隊ファンの皆様と盛大にお祝いしました。皆さん思い思いの言葉や方法でお祝いされていて、TLを見ていてすごく楽しかった!植草さん、東山さんのwebが更新されたこともあり、私も他担ながら大騒ぎ(笑)

 

そんなニッキ誕の余韻冷めやらぬ中、とある隊ファンさん発案の素晴らしいタグが!

 

#ニッキにやられた3曲

 

こんなトピックを得て、140字のツイートに収めるにはもったいない!と、ここぞとばかりにブログを書いています。

 

今回はあえて通知のツイートをせずに更新しました。にも関わらずここに辿りついてくださった方、ありがとうございます!Twitterのノリで書くので完全に自己満足です(笑)悪しからず。

 

 

 

① 愛の嵐

不動の第1位。錦織さんのソロで私がまず最初に思い浮かべる曲。

なんてったって、錦織大先生自らが作詞されてるんですから!あのなかなかに攻めた歌詞、全部あの人の頭の中から出てきたんだって思ったら、ねえ…

冒頭の "Yes" って囁き声で軽く腰砕けになり、甘くて苦いハスキーな歌声で完全ノックアウト✋ ※まだAメロも始まってません

1番と2番で確実にふたりの距離が縮まってるのがツボ。"fall in love" から "want your love"、「確かめたい」から「閉じ込めたい」。このふたり、夜が明けたらどうなってると思います?

この曲に出会ったのが20歳超えてからで本当に良かったなと思いました(笑)今でもこれをじっくり聴いていると、なんかいけないことしてる気になる… わたしの中のいけないことシリーズ・3選です(残りは『仮面舞踏会』『じれったいね』)。

 

 

 

② 仮面舞踏会

トゥナイヤイヤヤイヤイヤティア!あまりにも有名だし一度聴いたら忘れられない。これを考えたのは他の誰でもない錦織一清(20)ですよ!このエピソード、出来すぎてない?って未だに思います。信じられない。

色んなところで何度も言ってますが、少年隊は誰が真ん中に立っても一切引け目をとらずに輝くグループ。だけどこの曲は絶対に錦織さんがセンターでなければならないと思ってます。錦織さんの、観てる人を捉えて離さない引力がこの曲には必要。

「好きさお前が 好きさ死ぬほど」カメラをしっかり見つめて歌うこのフレーズでこっちが死にそう。勘弁してください。だって私に言ってる?って思わせてくるもん。あっちが悪い(責任転嫁)

錦織さんは存在が幻想(と書いてイリュージョンと読む)みたいなとこある。そんな人の魅力にうっかり迷い込んでしまったが最後… あー恐ろしい!

歌い手は曲によって表情を使い分けると思うんですが、錦織さんはそのレパートリーが3人の中でも一番多い気がする。その表情の機微を細かく使い分けて、カメラ越しに訴えかけるのがとても上手だなといつも感嘆させられます。

 

 

 

③ Season

PLAYZONE'89 Againの曲です。錦織さんが声優のお仕事もされてると知る前にこれを聴いて、彼は声に感情をのせることができる人だと思って。「秋を横切る風のように生きてきたよ」の哀愁漂う歌声が狂おしいほど好き。

この曲みたいに歌い上げることもできれば、思わず身体をスイングしたくなるような曲(『ハロー!』とか)をお洒落に歌うこともできる。本当に器用な人だなと思います。

歌い上げるといえば、わたし錦織さんの東宝ミュージカルを生で観てみたかった… 『42nd STREET』とか。宝塚屈指の歌唱力を誇る涼風真世さんとの共演とか、私得でしかない。涼風さん然り、大地真央さん然り、宝塚の元トップさんと主演で組ませてもらえるって、いちミュージカル俳優として相当見込まれてたんだなと思います。

 

 

 

選ぶのにめちゃくちゃ困った。『まいったネ今夜』『じれったいね』『数千マイルから君を…』『My Dear Mrs. Las Vegas』『Replicant Resistance』等々入れたい曲がいっぱい。今回取り上げなかった曲に関しては、またアルバム評の記事を書く時にめいっぱい語ろうと思いますので、よろしければまたご覧ください。ちなみに『数千マイル〜』については『ロマンチックタイム』の記事で熱く語ってます(笑)(しっかりちゃっかり宣伝)

 

最後までご覧頂きありがとうございました😌

 

 

ファーストビデオ『少年隊』

 

はじめに

 

1984年5月21日、ちょうど36年前の今日発売されたビデオ『少年隊』。

 

www.johnnys-net.jp

 

錦織さん18歳、植草さん・東山さん17歳。*1 グループがこの3人体制になってからはこの時点で2年余り経っていますが、まだ初々しさの残る3人がとにかく一生懸命、三者三様にアイドルしています。

 

 

映像作品について感想を書くのはあまり得意ではないのですが、名曲ぞろいのこのビデオに関してはいつか書いてみたいと思っていたので、発売日のこのタイミングで書いてみることにしました。乱文具合に磨きがかかってますが、お暇な方はお付き合いください。

 

 

 

 

01.あなたに今Good-by

(作詞:宮下智 作曲:新田一郎 編曲:新田一郎馬飼野康二

レコードデビュー前のオリジナル曲の中でも代表曲といえるのではないでしょうか。歌番組でも何度も披露していますね!このビデオには入っていませんが、イントロのロボットダンスな振り付けが好きです。東山さん→錦織さん→植草さんと動きが連鎖していく感じ、つい何度も観たくなります。

このビデオのイントロでは振り向いた3人の顔がアップになりますが、圧倒的に顔が良い!!!よくぞこんな3人を集めてくださいました。ジャニーさんありがとう。

Delaの宣伝でもお馴染みのメンバーカラーの衣装を身にまとい、高層ビルの屋上で颯爽と踊る3人。それにしても空撮とは、制作陣も気合が入ってますね…!

「っとかいっをーよこぎぃってーーっながれーぼしがはーしるー♪」流れ星どころか、軽く衝撃すら走る歌い出し。しかしこれがたまらなく癖になるんですよね… ちなみに10thコンの映像を観たときはちゃんと「都会を横切って 流れ星が走る」だなと思いました。10年の歳月を経た初期曲はエモい…

「心ときめくほど 二人遠くになってしまうと 笑って言った」ここの切なくメロディアスになる感じが好き。伴奏のストリングスが効いてます。

ロケーションは倉庫(?)へと切り替わり、リップシンクへ。錦織さんパートの「二人だと~♪」にご注目。指差し→首をクッと後ろにやる動作がかっこよすぎて… 今これを書きながら、そこだけ3回巻き戻して観ました(笑)間奏のダンスもまたカッコいい。

このビデオのリード曲ともいえますね!今からでも音源化してほしい一曲です。

 

 

 

02.横浜ABC【植草克秀ソロ】

(作詞・作曲:宮下智 編曲:石田勝範

ソロ曲一発目は植草さん!

原色×原色な衣装のカッちゃん少年がかわいいです。が、歌になってみるとちょっぴり尖った歌い方もできるというのがギャップ…!たまに巻き舌になっちゃったりもして。この少年、かわいいだけじゃありません。

曲としてはほんのりシ〇がき隊を思わせるテイストだなと思いました。植草さんの時々がなる歌い方が合ってる感じがします。宮下智先生の書かれる曲は実に幅広いですね…

船の上でバク転してるのにはちょっとジワりました。危なくない?

 

 

 

03.急げ!若者

(作詞:千家和也 作曲:戸倉俊一 編曲:石田勝範

大先輩、フォーリーブスの楽曲をカバー。ご本家様は渋くて素敵ですが、少年隊は溢れ出す若さを爆発させてます。

ウェストサイドストーリー感にジャニーさんイズムを感じます(笑)間奏では少年隊の最強シンメが取っ組み合い殴り合い。が!そこに割って入るように現れてソロパートを歌い上げる植草さんがめちゃくちゃカッコいい!!!「幸せになれるさ 恋人よどうか 泣かないで」でそれぞれが顔を見合わせるときの表情が好きです。

最後にバックで踊ってる人たちがはけて3人が引きで写りますが、揃いも揃ってみんな腰が高い!顔もよければスタイルもいい。すごい集団だ…

 

 

トークコーナー~

合宿所でのあれこれ。わざと時間ギリギリまで植草さんを起こさない悪質ぶりを暴露される東山さん(笑)そして始まる、目覚まし消してる消してない論争。東山さんの舌っ足らずなしゃべり方が健在!!!

突然弟2人がリーダーを褒め始めたかと思えばなぜか植草さんが爆笑しだしたり、錦織さんがふざけたり。話がすぐあっちこっち行きますが、きっと合宿所での空気感もこんな風だったんでしょう。錦織さん曰く「笑ってなきゃあ、やなの。しらけたらはびんちょだもん」。「はびんちょ」って初めて聞いたんですけどどういう意味だろう。仲間外れみたいな?

映像はトークとは関係なくレコーディング風景が流れてますが、植草さんが「もう髪の毛整えちゃってさぁ!」って言ってる時の映像の錦織さんの動作が謎でツボってます。ティラノサウルスみたい。

 

 

 

04.あいつとララバイ

(作詞・作曲:宮下智 編曲:石田勝範

初めての主演映画の主題歌。『お前のララバイ』というタイトルだった時もあるようです。*2

「半端な男だったよ」の、手を振る振り付けがかわいい。ゴールにぶら下がってうれしそうな東山さんがかわいい。ああ、語彙力がなくなってゆく…

「胸のギターが急にファズれば」ファズって確か、エレキギターエフェクターの一種ですよね。胸がぎゅーーーんってなるってことかな。言葉選びのセンスがすごい。

 「熱いリズムが体ぬけるぜ」ここの錦織さんの、「ぬける~ぜ~~」っていうタメ具合が好き。2番の「とーびの~った~~」ではウィンクまでキメてくるんですよ、恐ろしい子…!この曲に限らず、このビデオにおいては全体的に錦織さんの表現力が頭ひとつ抜けてるなと思います。

 

 

 

05.恋は素早く【東山紀之ソロ】

(作詞・作曲:宮下智 編曲:石田勝範

 で、伝説…!これを観ているとなんだか異世界に飛ばされた気分になるのは、きっと私だけではないと思っています。

リップシンクのところはまだいいんですよ、MVみたいな感じで。でもピエロは!? 植草さんのなんて、よくこれでGOサインが出たなと思いました。(笑)アイドルとは。

コードの知識は全然ないのですが一応コードの書いてある歌詞本を見てみると、見事なまでのマイナー(短調)コードの連続にびっくりしました(笑)そりゃちょっとあやしくもなるわ。

この曲を一言で総評するなら、高熱でうなされてる時に見る夢みたいですね…「ばかやろーーー!」で目が覚める感じ。

 

 

 

06.トワイライト・フィーリング

(作詞:SHOW 作曲:佐藤健 編曲:石田勝範

夕暮れ時に聴きたくなる名曲。これも音源化してほしいなあ…

街を歩く3人のちょっと大人っぽい衣装がすごく好きです。80年代!って感じ。

植草さんの、「そっと指に触れてごらん」で小指をたてるしぐさが素敵です。錦織さんの伏し目がちな表情がとってもきれい。まつ毛が長くて見とれてしまいます。

そういえばこの曲、のちに武道館コンで歌うときは "I gotta twilight" の節の切り方がちょっと違ってますね!プチ発見。

平成生まれの私からすると、この映像にうつるひとつひとつの街の風景にとても憧れを感じます。このロケ地って今もまだあるのかな…

 

 

トークコーナー~

【BGM:07.Instrumental(作曲・編曲:石田勝範)】

夢を語らう3人。「夢は大きく」「少年隊ワールドツアー!」数年後、彼らはアジアツアーを実現するんですよね…!インターネットのある昨今では、アイドルが海外ファンを獲得することへのハードルも若干下がったかと思いますが、そんなものはない36年前。のちに”日本発、世界行”を掲げてデビューし、国を超えて羽ばたくことになる3人の心意気に、なんだかじーんときます。

 

 

 

08.踊り子

(作詞:阿久悠 作曲:井上忠夫 編曲:石田勝範

まだオリジナル曲をもたない時代に沢山歌ってきた、大先輩の曲。思い入れもあることでしょう。そう思って聴くとイントロから泣きそうになったりして。

映像は「レッツゴーヤング」に出演したときのもの。ハチマキについてる羽根はきっと若さの象徴。しかしこの頃の衣装は色々な意味でスゴいのが多いですね… 『Summerならサンバ』と『アフリカーノ』なんて特に。とにかくインパクト重視な感じがしますよね。

「別れていきましょう」「夢と割り切って」を錦織さんが歌ってる映像も観たことがありますが、個人的にはやっぱり植草さんが歌うのがしっくりくるなと思います。

 

 

 

09.危険な恋のムーンライト【錦織一清ソロ】

(作曲:小林和子 作曲:佐藤健 編曲:石田勝範

皆さんお待ちかね!スーパースター・錦織一清のワンマンショーの始まりです。

弱冠18歳にしてこの完成度。完全に曲を自分のものにしていて、この曲に関してはノリがアイドルというよりミュージシャン。「危険な」というだけあってちょっと大人っぽい、シティポップみのある歌なのに、歌にうたわされてないんですよね。多分ですけど、錦織さんの音楽の好みがそうさせたんじゃないかなって思います。自分よりちょっと上の世代が好むような音楽を聴いてるイメージがあるので。

「遠いネガのようだね」と歌ってから食い気味に「俺の背に」って入るのが好きです。

「愛しか見えない~♪」のタイミングで車の下から同時にニョキっと出てくる弟ふたりがツボ。あ、あと!「君を離さない~♪」でばーんってするの、見ました!?あれは反則。

車をバックに歌い踊るシーンの照明がいい感じ。曲はもちろんですが映像だけ見てもなかなか好きです。

 

 

 

~エンディング~

【BGM:10.Instrumental(作曲・編曲:石田勝範)】

エンドロールとともにBehind The Scenes的な映像が流れます。か、かわいい… こんなあどけない姿を映像に残してくれてありがとうの気持ちでいっぱいです。

 

11.Remember【錦織一清ソロ】

(作詞・作曲:宮下智 編曲:石田勝範

今回メンバー内で唯一、ソロ曲を2曲歌った錦織さん。アイドルグループでは実情としてメンバー内の扱いに何らかの形で差が出ることがほとんどですが、このビデオも例にもれず、正直に言って錦織さんプッシュが強いなと感じます。いうなれば圧倒的センター。レコードデビュー前はその傾向が特に顕著で、「ピンキーパンチ大逆転」の役付きなんかモロにそうですよね。(入所が一番早かったことや、実力からしてもこれは当たり前だと思います)が、この後レコードデビューするとだんだんバランスがとれてきて、数年後には誰が真ん中に立ってもおかしくないグループになったと思うんです。3人で一人前じゃなくて、一人前が3人。先ほどのトークでもこう話してましたが、ちゃんと有言実行してますね。

「この言葉を大切に 一期一会」

「これからの人生 君といっしょに 歩いて行きたい」

「ほんのわずかな キミとボクだけの 想い出 ありがとう そして今日から— Remember you」

アイドル雑誌によくある手書きメッセージが流れます。こちらこそありがとうの気持ちです。一度しかない青春をアイドルという仕事に捧げてくれてありがとう。少年隊になってくれてありがとう。言い出したらきりがないけど… 結論!少年隊、ありがとう!!!

 

 

 

おわりに

若かりし頃のお三方があまりにかわいくて、語彙力が確実に溶けていくのを感じました。ブログを書くにしては致命的(笑)ここまでお付き合いいただいた方、ありがとうございました。

 

この記事を書くにあたって、このビデオのPRのために出演した歌番組の動画を、動画サイトで何本か観ました。歌前のインタビューに緊張した面持ちで答えたり、『あなたに今Good-by』を懸命に歌い踊る彼らの姿から「爪痕を残したい」「絶対に売れてやる」という気迫を感じて。のちに押しも押されもせぬアイドルになる少年隊にもこんな時期があったんだなあと、なんだかとても感慨深くなりました。

 

少年隊って、最強のアイドルグループだな。

 

 

 

 

*1:発売日時点。発売日翌日は錦織さん19歳のお誕生日

*2:1983年、レッツゴーヤング初登場時に披露

『愛は続けることに意味がある』

 

はじめに

 

1993年12月1日リリース、『愛は続けることに意味がある』。

 

www.johnnys-net.jp

 

 

このアルバム、3人が大人アイドルとしての在り方を模索する中での挑戦作だと思っています。

 

前もって言いますが、今回の文章は相当とっ散らかってます。それでもいいという方がいらしたら、最後まで読んでとは言いませんので、お好きなところまでお付き合いください(笑)

 

 

 

01.のどもとすぎれば恋も忘れる

(作詞・作曲:尾関昌也 編曲:尾関昌也・松本浩之介)

最初の一曲がソロ曲。固定観念にとらわれない感じが良いですね。

意味深なタイトル。私はこのタイトルや歌詞の意味するところが未だによくわかっていないし、この先もわからないだろうけど、それでいいです。

この主人公って、外面や振る舞いは軽く見えても、実はとても思慮深くて、頭の中では人が思いつかないようないろんなことを考えてるような人だと私なりに思ってます。なんだかどこかの誰かさんのようですね……まさかね。じゃなかったら「のどもとすぎれば恋も忘れる」なんて結論に至らないと思うんですよ。

「人生は You! 君が思うよりも わるくないさ いいもんだよ」嫌なことがあったときやちょっと心がしんどい時にこの曲が流れてくると、少し救われる気がします。

歌詞カード最終頁の"Chorus"欄に「少年隊」の文字がありますが、バックコーラスの声の主に気付いた時は感動を覚えました。少年隊の下ハモ担当といえば東山さんですね。

これは聴きどころ、というか完全に好きなポイントなのですが(笑)「これから 愛のSympathyさがして」錦織さんの、日本語にない "th" の発音が好きで。錦織さんが歌う英語詞の大ファンな私です。

 

 

 

02.EXCUSE (Album-Version)

(作詞:及川眠子 作曲:井上ヨシマサ 編曲:水島康貴

これは、解釈も好みも人によって大きく分かれると思います。

正直なところ、私はこの曲を聴くとなんともいえないモヤモヤした思いを抱えてしまうのですが、その度に「ああ、これは及川眠子先生の思うつぼかも…」とも思ってしまいます(笑)

聴きどころは、ラスサビ「逢えなくなれば 悔やむけど」のあとに「そう言ってよ」と東山さんが歌うところ。(この音源では聞こえるか聞こえないかレベルですが、歌番組だとはっきり確認できますね)私はいつもこのワンフレーズに、心臓がきゅっとなるんです。

一度は「僕は君を選べない」ともいうけれど、最後は「選ばない」で終わるところがこの曲のすべてだと思います。

 

 

 

03.Danceいっぱつ

(作詞:戸沢暢美ㅤ作曲:ナガハタゼンジㅤ編曲:水島康貴

これ、思いっきり東山さんへの宛て書きっぽいですよね。歌詞を読んで思いました。「一日を無駄にできない」って、東山さんが歌うとめちゃくちゃ説得力がありますし。

サビにはシンコペーションが多用されてます。タイトルよろしく、自然に身体がリズムにのってくる感じがします。

歌番組での歌唱用にアレンジが異なるバージョンも存在するようですが、私はアコースティックなこちらの方が好みです。大人の余裕みたいなものを感じられる気がして。

聴きどころはなんといっても「崩れそうなㅤかなしみに出会うとき」から。コーラス錦織さんがド派手にメロディーを乗っ取り、いつの間にか東山さんが下ハモにまわっています。ソロ曲とは…(笑)錦織さんがあまりにのびのびと歌うので、聴いてると思わずフフっとなります。こういうの、楽しいですね〜。

「僕を変なヤツとㅤ君は思うかい」ですって?うーん、思わないと言ったら嘘になるかな。(笑)

 

 

 

04.愛は強いはずなのに

(作詞:及川眠子ㅤ作曲:井上ヨシマサㅤ編曲:水島康貴

制作陣は『EXCUSE』と全く同じ顔ぶれ。確かに似た香りがしますね。でも、植草さんがソロで歌うことによって感じ方がだいぶ変わってくると思います。ずるさが半減されてるというか(?)

私だけだと思いますが、この曲を聴く度に思い出す曲があります。

 

youtu.be

 

なんとなく似通った点があるように思うんですが、何かはピンとこなくて… アコースティックな感じ?もしも、ここじゃない?って思いついた方がもしいらっしゃいましたらぜひご教示ください。

「ほんとは強くはないからㅤ誰かが必要なんだよ」植草さんの声で歌われると、心にくるものがあります…!

『Prism』の記事 の『君に降るMelody』の項で、植草さんの歌声の良さについて力説しましたが、もう少しだけ語らせてください。ものすごく変な表現になりますが、彼の歌声をモノに例えると、円柱のかたちをした柔らかいゴムだと思っていて。真ん中に空洞はなくて、輪切りにすると断面は円形になる。この時の円はつぶれた楕円じゃなくて真ん丸な円です。手触りのイメージは、ヴィ〇ッジヴァ〇ガードに売ってる、バナナのおもちゃみたいな(笑)柔らかいけど、弾力があってふにゃふにゃじゃない感じ。

要するに、厚みと丸みと柔軟性を兼ね備えた歌声だなってことなんですが、モノに例えた方がわかりづらかったですね(笑)すみません。めちゃくちゃな例えですがわたしの中ではこれがピンときているので、一応書き残しておきます。

 

 

 

05.お好み焼

(作詞・作曲:井上ヨシマサㅤ編曲:ATOM

出ました!少年隊史上忘れてはならない曲ですね!かつてしょうゆ顔、ソース顔、ケチャップ顔とたとえられた3人による、3人のための曲。

「醤油、ソース、ケチャップ」の掛け合いの部分をイヤホンで聴くと、
左:植草さんㅤ中央:錦織さんㅤ右:東山さん
こう聞こえてきます。あれ、この並び、見たことあるな…!

 

「醤油」
「しょーーー…あ、醤油じゃねーわ」
「(笑い声)」
「ケチャップ。」

 

しっかり笑えるポイントもおさえてます。この空気感、良いですね。
個人的に好きなのは、植草さんがなぜか一度だけ「ケチャップ」の後に笑うところ。何に笑ったのかな。

 

 

 

06.What is Love!

(作詞・作曲:尾関昌也ㅤ編曲:尾関昌也・松本浩之介)

この曲も『のどもとすぎれば恋も忘れる』同様、コーラスは東山さんでしょうか。

Bメロ「同じ夢をㅤ見せ合うのがㅤこわいからㅤ本音を匿(かく)してる」 「光浴びたㅤ長い投影(かげ)がㅤ淋しいとㅤ訴えかけている」で少ししんみりしてから、目の前が明るくパッと開けるようなサビに入るのがいいですね。

"hey, groomy Love!" "hey, groovy now!" の、たたみかけるような(?)リズムが好きです。なんか思わず、音に合わせて手を動かしたくなります。

錦織さんって、お洒落な歌い方に関してはピカイチだと思っています。曲に歌わされてないというか。まだ二十歳に満たない頃から、『危険な恋のムーンライト』という大人っぽい曲を完全に自分のものにして歌いこなすくらいのお人ですから、無理もありませんが。

今ふと思ったんですが、錦織さんの歌うボサノバとか聴きたいな。沢山聴いてそうだし。二十歳やそこらで尊敬する人がアントニオ・カルロス・ジョビン*1って、なかなか凄いですよね。

 

 

 

07.だんぜん愛さ

(作詞:戸沢暢美ㅤ作曲:ナガハタゼンジㅤ編曲:水島康貴

ここまで、大人の男女の複雑な関係を歌ったラブソングが続きましたが、ついに幸せになれそうですよ!おめでとうございます!(?)

「One Fine Day Like a Paradise」「のどかに陽がさすベランダにㅤ君が干した僕のパジャマ」よく晴れた暖かい日の情景が目に浮かぶようです。家事に勤しむ「君」を眺める「僕」の愛おしそうな目が想像できます。

今これを読んでくださっている克担さんにお伺いしますが、この曲を聴いて平静を装うのって相当難しくないですか?当方ヒガシ担ですがときめきが止まりません。

だって、「久しぶりだぜㅤそばにきて」からの「ねぇㅤこんなのやだよねㅤ結婚してしまおう」ですよ?これ以上の幸せはありますか?自担にこんなん歌われたら間違いなくキュン死してしまいます。

「僕のシャツ着たㅤ君は台所」彼シャツですよ彼シャツ!キャー!!

植草さんの声がもう甘すぎて…糖度にするといったい何度くらいなんでしょうね(?)

聴きどころは、アウトロのスキャットだと思います。ここを聴きながらつい口ずさんだり、思わず指パッチンしてのってる自分がいたりします(笑)

余談ですが、歌詞カードのこの曲のページの左側の植草さんの表情がまさにこの曲にぴったりな気がして、つい見とれてしまいます。やっぱり笑顔が一番似合いますね。

 

 

 

08.君のいないクリスマス

(作詞・作曲:尾関昌也ㅤ編曲:水島康貴

ひとりぼっちのクリスマス』『君がいない』『フィエスタ・de・VENUS.』と並んで「”君”がいないシリーズ」だと思っています(勝手に)。

去年のクリスマスの時季、この曲にドハマりして毎日聴いてました。こっぱずかしい話ではあるんですが、これを歌ってる張本人のことなんか思い浮かべちゃったりして。「遠い距離(ばしょ)で 幸せを そっと祈るよ Merry X'mas」これは本当に、ファンとしての私の気持ちそのままで。私に言わせれば、クリスマスじゃなくても、遠いところから彼らの幸せを年中祈っています。ファンってそんな生き物じゃないですか?推しが元気で幸せにしていてくれたら嬉しい、少なくとも私はそんな気持ちです。(あれ、何の話?)

ちょうどこの曲を歌っていた頃は、10代~20代前半の儚い歌声から、聴かせる引力のある歌声への過渡期だと思っています。個人的にはこの翌年、1994年のPLAYZONE「MOON」で、歌唱力に革命が起きたように感じます。偉大なシンガー・森山良子さんとのデュエットもありましたしね。私あれ大好きです。

 

 

 

おわりに

これを書いていて、楽しいはずなんだけどなぜかめちゃくちゃ悩みました。『Prism』について書いたときにはとてもスラスラ書けたのが嘘のよう…曲ごとの文量もばらばらな上、相当な乱文でしたが、最後までお付き合いくださった方、ありがとうございました。

 

『愛は続けることに意味がある』心に刺さる言葉ですよね。

 

 

*1:Duet創刊1周年記念 少年隊写真集(1988年)より