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2023年『チョコレートドーナツ』レポ・感想まとめ①

 

はじめに

ご覧いただきありがとうございます。

「今年のブログ、今年のうちに」ということで、先月11/23に大千秋楽を迎えた舞台『チョコレートドーナツ』のレポ、感想を記してみます。
毎度のことですがまとまってはいないです…一個人の感じたことを適当に書いていきます。中身のあるレポはそんなにないです。(ハードル下げたいのバレバレ)
印象に残った人や場面をピックアップして書いていこうかな。順番は多少前後してるかも。長くなるのでこの記事では1幕までです。

 

幕開け~岡本ポールの印象

この物語の幕開けは、初演同様ポールのモノローグから始まります。
岡本圭人さん演じるポール。ルディとマルコに出会い、愛に嘘をつかず生きていきたい自分と、仕事をする上で社会的立場を守りたい自分との間での葛藤が見て取れた。
彼はまだ若く、ルディとはいわゆる「歳の差」カップルだけれど、若い分良い意味で諦めが悪いというか、必死にもがく姿がよかった。
それからルディをうまく諫めていて、ルディの扱いがうまいなぁとも思っちゃった。「(自分自身について)話すようなことは何もないわ」というルディに「僕からのリクエストだったら!?」とお願いしたらルディはご機嫌で歌ってくれるんだもんね…ポール、分かってるわ…
ただ、ルディとマルコと3人で楽しく過ごしてるときに「別れた妻と子供は今頃…」なんて口に出してしまうのは、ルディの気持ちを思うとね…ハロウィンパーティーでの喧嘩でも、ルディが「私たちはただの穴埋めにすぎないのね」みたいなこと言ってましたが、そう解釈されても仕方ないというか。ルディに負けず劣らず正直で、そしてちょっと不器用なところもあるんだなと感じました。

裁判で熱弁をふるうポールはやっぱりかっこよかったし、ルディもそのたびに惚れ直してるんじゃないかな、なんて想像しながら観てました。

 

Come To Me(ショーシーン)

初演と同じ衣装、ということは、激深スリット+ガーターストッキングの再来…!!!
美しいドレス姿と上腕二頭筋と、視覚的情報量多すぎてすごい。
濃いつけまつげに赤リップのメイクも大好きで、先日のFC動画でメイク風景が観られて大歓喜です。舞台の時はあまり見えなかったけど、カットクリースまでしっかり描かれていてひとり感動しておりました。
ポールをロックオンしてジリジリ迫ってくる場面のルディがとても妖艶で、ロックオンされたポールはまるで雷にうたれたみたいな表情だったのが記憶に残っています。

 

ルディの部屋にて

笑いを誘うシーンが多くて、結構客席もクスクス笑ってた。
ルディの「おとり捜査かと思ったわ」で天樹さんが脳裏をよぎってじわじわくるなどした。
あとXにもポストしたのですが、初日には家賃の取り立ての場面で棚から取り出したお札がパラパラ~と床に落ちるハプニングが。「ああぁぁ💦」とあわてて拾うルディがかわいかったですね。

 

Bad Girl

連れていかれたマルコのことが気になってか、キャリー先生のありがたいご指導も聞かず、お稽古に身の入らないルディ。

ポールが来てはけていくキャリーちゃんが「ステーキぐらい奢ってよ!Tボーンのやつぅ!!」とプリプリしていて可愛いなぁといつも思ってました。

みんな稽古着なのにひとりだけフル衣装(帽子まで…)のルディに、演出サイドの意図を感じた(笑)あの肉体美は見せなきゃもったいないよな。
でも生着替え(?)は目のやり場に困っちゃうな。。私の観劇時はほぼ毎回、客席から「息をのむ」のお手本みたいなのが聞こえてきました。

 

ルディ自己紹介ソング

Fキーのブルースにのせて、ポールに自らの身の上を明かす歌。(タイトル不明のため「自己紹介ソング」と勝手に呼んでますが…)ピアノを弾くエミレオとの最初のアイコンタクトも素敵でした。

ピアノの上であんな動いたり開脚したりしながらあれだけ安定した生歌が歌えるって、どういう人…鍛えられた腹筋と体幹のなせる業でしょうか。
個人的には、この曲に東山さんの歌い方の癖の全てが詰まってる気がしていて。がなりやしゃくり(?)が特徴的でいて、ビブラートはなし。最後の「あとはふたりきりで~♪」なんてめちゃくちゃ東山紀之なんだよなぁ。何度聴いてもまた聴きたくなる曲。

 

暫定的緊急監護権

暫定的緊急監護権を得るために奔走するポール。ルディに同棲をもちかける場面でのルディの「耳鳴りがしたみた~い」、そして「暫定的に、住んであ・げ・る♡」は私の中で伝説の台詞となりました(?)東山紀之のオタクとしては、彼のぶりっこを引き出してくれたこの物語とルディというお役に感謝しかない。

服役中のマルコの母・マリアンナに面会する場面では、彼女を責めるでもなく「大変だったのね」と声をかけられるルディの心優しさに毎回心が揺さぶられる思いでした。

 

Come To Me(デモテープ録音)~ベット・ミドラー

この曲はキーが東山さん本来の歌声に合っていて、耳に心地よい低音を聴きながらとろけそうになっている私でした。これから迎えるDSに向けて「覚悟しなきゃ…」と思うなど。

ベット・ミドラーを真似て手をクルクルするルディがまりゑミドラーとリンクしてるのがなんかよかった。
「くだらない冗談もたくさん言うのよ」の時のまりゑミドラーの「え!」みたいな表情が最高でした。

 

マルコとの幸せな時間

マルコが浮浪者にお花を手渡したときに「なんて優しい子なの」と言いたげに抱きしめるルディが愛おしい。

まりゑさんのお歌が本当に素敵で。。大千秋楽の時は感極まっているようでしたがその表情もまたとても美しく、いつもこの場面がくるのが楽しみでした。

 

魔法の少年マルコ

ポール宅のマルコのお部屋で、マルコが「おうち」に嬉し泣きする場面。涙するマルコを抱きしめつつポールと目を合わせるルディに愛を感じたな。
(なお相変わらず夜ドーナツ禁止党・過激派のルディ)

マルコにお話を歌って聞かせるこの曲が私はとても大好きです。流れているオルゴールにのっかって歌い出すという演出もいい。
「パパがいてママがいて 妹のロラベルもいて」という家族構成はきっと、複雑な家庭環境で育ったルディの夢だったんだろうな、と思って聴いてました。

ロラベルのお人形をブンブンさせるルディにじわったけど、その後ロラベル人形を両手でそーっとベッドに寝かせてあげててなんかキュンとした。

 

ハロウィンパーティー

もとい、ハロウィンパーリー(by ウィルソンさん)に現れたルディが「花嫁のモーティシア。アダムスファミリーの!」と言い放ち客席から笑いが起きていた。初演の時ここ笑ってたっけ?
みんながまりゑさんの歌にのせて踊ってるところがいつも楽しそうで好きでした。なおルディは激怒していますが… マルコがノリノリでダンス上手なのと、絶対ダンス上手いはずの岡本ポールがちょっとぎこちないのがほほえましかった。

 

1幕終わり

ドタバタと楽屋へやってきたルディが、ピンク色が鮮やかなアイシャドウやリップを本当に塗っているのかは気になるところ。毎回目を皿にして観てましたが、照明が薄暗くてはっきりわからなかった。でも東山さんの動き的に多分本当に塗ってるかな。
家族と暮らす普段のルディから、思い切り華やかでファンシーなお衣装を身にまとうショーダンサーへ変身する過程が見られる、好きなシーンです。

 

I'll Never Love This Way Again

幸せについて歌うこの曲のあいだの、ルディの幸せそうな表情が美しい。「幸せそうな表情のプロ」の代表格が、宝塚とかいわゆる少女歌劇の娘役さんだと思うんですが、この時のルディにもそれに近しいものを感じた。(この例えが適切かはさておき)
ただ、ルディの自己紹介ソングの言葉を借りればこれも所詮「作り物の世界」なんだなって。
ワンコーラス目は頑張ってパフォーマンスするけど、「もう二度と会えなくても」と歌うときっとマルコを思って苦しくなってやりきれないんだろうな。ふと何かがプツンと切れたように現実に戻ってしまうルディを見ると胸が痛い。人間、ダメになる時は突然なるんですよね。

堪えきれなくなったルディはそのまま舞台をあとにしてしまう。なんと驚きの客席降り!!!PARCO劇場のP列で観劇した時は劇場の扉がわりと近かったこともあり、出ていく姿を間近で見ました。
特に大千秋楽は大きい劇場だったために舞台から客席扉までがとても遠く、間に合うよう猛スピードで客席の階段を駆け上がる東山さんにアスリート魂を感じた。その時履いてるのショー衣装のヒールですよね!?

初日はもちろんのこと、2回目の観劇時も客電がついたら周りの席からはどよめきが!「降りてきた…!」という驚きにザワザワしてました。

 

なんかとっちらかってますが、2幕の記事に続きます!