”東山紀之音階”
はじめに
9月30日は東山紀之さんのお誕生日。今年で59歳になられます。
おめでとうございます!
今回はお誕生日にかこつけて、前々から書きたかった東山さんの”歌”について少し私見を述べてみます。
私は多少吹奏楽をかじっただけの一般人で音楽の専門家ではないこと、ヒガ担の主観が大いに含まれ、特定の誰かを批判したり、優劣をつける意図はないことをあらかじめ記しておきます。
「こんなこと考えながら少年隊の曲聴いてる人いるんだ~」くらいに軽くとらえていただけますと幸いです。
”東山紀之音階”とは
"東山紀之音階"とは私が勝手に命名し、もちろん明確な定義が存在するわけではありません。
私が思うに東山さんの歌には、東山さん独特の憂いやゆらぎがあり、それこそが唯一無二の個性で、私が彼を好きだと思う所以の一つです。ご本人が歌を歌うとき、どのように音程をとらえて、何を考えながら歌っているのかは定かではないものの、東山さん特有の音の取り方の癖があるように思います。
具体的には…
- 全体的にやや低め、下からとるような音程
ものすごく端的に言うと、カラオケの採点モードで音程バーがぴったり合うというより、わずかに下になるイメージ。
- いわゆる"短音階(マイナースケール)"寄り
たとえ楽曲そのものが明るい長音階(メジャースケール)で構成されていても、先述の要因で、東山さんの歌唱パートは少しだけ陰のあるような短音階寄りに聞こえる気がします。
短音階(たんおんかい、英語:minor scale)とは、全音階の一種。(中略)
一般的に、短音階は、陰気、悲しさといった感情を励起するが、絶対的なものではない。例えばユーロビートなどは短音階で作られる曲が多いが、テンポが速いため、陰気さはあまり感じられないことが多い。また荘重な表現や、勇敢・ワイルドな表現、冷淡・恐怖感の表現にも適している。
短音階 - Wikipedia
また、東山さんの少し鼻にかかった声質や発声の傾向、歌い方の癖も影響していると思います。
上記の要因から、錦織さんや植草さんが同じ曲の同じフレーズを歌った場合とは全く違う聴こえ方をするし、全く違う味が感じられると思います。加えて少年隊の場合、三者三様の歌声でありながらユニゾンもハーモニーも美しいのがポイント!
具体例
では実際、少年隊楽曲の中で"東山紀之音階"が如実に表れているのはどんな部分でしょうか。以下に具体例を示してみます。実際に該当箇所を聴いてみて頂くとわかりやすいはず。(私が好きな楽曲に偏っていますがご了承ください…)
1. STRIPE BLUE
天気雨 濡れながら ヤシの木に隠れた
軽快なイントロで始まり、曲自体も爽やかで明るいのに、すっきりとした晴れ空というよりもどこか切なさを感じさせる東山さんの歌声はまさしく天気雨のよう。
そんな切ない歌い出しで始まる分、サビに向かって天気雨が止み、空が晴れ渡っていく様子が際立っているように思います。
2. 情熱の一夜
唇の紅いSUNLIGHT TATOOに刻みたい
こちらも歌い出しです。どこか影をまとった妖艶な美女を連想させるような感じ(?)。錦織さんが歌う2番の歌い出し(「まなざしに濡れるMOONLIGHT~」)を続けて聴くと、錦織さんは結構明るめのトーンで歌われているので、個性が感じられて面白いと思います。
あと関係ないですが、このパートは東山さんの発音の癖が特に強い。"タ"の音に山型アクセントがついている…!
3. GATE
崩れたビルのサーチライト
構成としてはAメロが少し不穏な感じで始まって、Bメロ→サビへとだんだん明るくなり、光が射してくる感じの曲です。短いフレーズですが、ビルは崩れ、街が荒廃しているような情景がわかります。(と私は勝手に想像している)
心臓の音だけ
2番Aメロの短いパート。こちらを聴いた後、1番の同じ箇所で植草さんの歌う「瓦礫に咲く花が」(0:38秒あたり)を聴くと、全然カラーが違って聞こえると思います。これぞ東山紀之音階!
ただ、あまりにも違うので、ひょっとしたらメロディーそのものが1番と2番で異なるかもしれません。あるいは、お三方はおそらくデモテープを聴いてレコーディングしていると思いますが、デモ歌が1番と2番ではっきり歌い分けをしていた場合、その影響を受けているかも。
植草さんパートの方は、持ち前の明るい歌声で”瓦礫に咲く花”という混沌の中の希望を表現されていると思います。歌割りの妙。
余談(少年隊関係なし・飛ばしてOK)
少年隊は関係ないので興味ない方は飛ばしてください(笑)
最近、同じように独特の音階を持つ歌手を見つけました。
この人は東山さんよりももっと、かなり下から音をとるタイプだと思っていて、音程がずれているとかいうわけではないけれど、すごく味がある。
AGAIN/柴田恭兵
1986~1988年ごろは歌番組にも度々出ていて、少年隊と出演回が被ることもあったようです。なんていい時代…!
おわりに
ここまでお読み頂きありがとうございます。
私は東山さんの少し鼻にかかった歌声が本当に大好きで、いくらでも語れます。若かりし東山さんの憂いを帯びた歌声も好きですし、彼の歌声は1994年のPLAYZONE『MOON』で転換期を迎えたと思っていて、それ以降の成熟した大人の歌声もまた違った良さがあります。
私が挙げた”東山紀之音階”がよく表れている具体例3つはほんの一部だと思いますので、隊ファン、ヒガ担の皆様の見つけたものがもしありましたら、ぜひ教えて頂けると嬉しいです!
Waveboxを設置してみました。登録なしでどなたでも匿名でお寄せ頂けます。メッセージを頂けますと大変励みになります…!
最後にもう一度。東山紀之さん、お誕生日おめでとうございます。
健やかで良い一年になりますように。
東山紀之DINNER SHOW 2023 レポ・感想まとめ①
はじめに
昨年末、東山紀之さんのディナーショーに参加することができました!満を持してヒガ担(!)視点でのレポというか感想を書きます。後追いオタクがただ沸いてるだけの記事ですが、ご一緒にあの日の記憶を呼び起こしていただけたら嬉しいです。
※発言等はニュアンスです。記憶違いは何卒ご容赦ください…
私が参加したのは、帝国ホテル大阪にて行われた下記2公演。
2023年12月21日 夜公演(初日)
同12月22日 夜公演
年内引退の東山紀之、最後の表舞台でファンにお別れ「お元気で!さようなら!」 | ORICON NEWS
この記事では、ショーやMC内容とその感想についてのみ触れます。各メディアが写真とともにセトリや演出の詳細を報じていたので、そちらも参考にさせて頂いてます。
M01. FUNKY FLUSHIN'
客席前方、上手側の客席扉からの登場!真っ白な光とスモークに包まれて現れる様はザ・スターそのもの。お衣装は上下真っ白のタキシード、ハンドマイクまで白で統一でした。「膨張色」という概念を華麗に消し去る着こなし…少女漫画の中のアイドルが飛び出てきたみたい。
パーマのかかった、ばっちりセットしたての髪がふわふわ揺れていたのをよく覚えてる。そういえば私にとって、ルディ以外の(=カツラかぶってない)東山さんを生で観るのはこれが初で、いま目の前にいるのは東山紀之さんなんだ、って実感がわきました。そこから心構えというものがすべて消し飛んでしまいました。
M02.ABC
最初にサビを歌ってからAメロにいくというアレンジ。1987年当時の振付+もちろん生歌で歌い踊っていて鳥肌…「星空まで」で上を見やる東山さんの瞳がステージの照明でキラキラ輝いていて、これぞアイドルという姿でした。
「星空まで 続く階段をのぼりたい」の「か」が一番高音じゃないですか。激しく踊りながら歌ってるにも関わらず、その高音がクリーンヒットしていたので心の中でガッツポーズしました。ABCは元々全部がユニゾンなのであまり東山さんの声の印象って強くないけど、この時代の曲ってなんとなく、ちょっとか細い声のCD音源で頭にすりこまれているから、なんかもう感動。私は歌えるアイドルが好きなので…
脇を固める女性ダンサーさんのお衣装、特に黒いポリスハット風の帽子がかっこよかった。
間奏にて「みんな元気だった?」←まじでこれはだめだ。最後のDSから21年。長いこと待っていたファンの方の気持ちを思うと、ステージに帰ってきてくれてありがとうの気持ちでいっぱいになりました。
M03.愛の手紙(フル)
イントロでステージの照明が少し落ちる。その間ジャケットを脱いで、ついでにタオルで汗をふいて(笑)マイクスタンドに掛けていた帽子をかぶる東山さん。
蝶ネクタイはほどいてあった気がするけど、意図的か外れちゃったのかはよくわからないです。
この曲といえば、イントロの哀愁漂うトランペットのメロディ。今回生バンドだったので、ソプラノサックスでそれが聴けてテンション上がったな。
「窓の三日月は」で窓の外を指さす東山さんの手が🤘🏻←これになってて!!!こういうふとした癖から東山さんを感じる瞬間って幸せだ。
東山さんってやっぱり、こういう短調ぽい曲が似合いますよね(私が好きなだけか)。でも今回の曲目は後述のコンセプトを考慮してか明るい曲が多くて。その中でこの「愛の手紙」は貴重でした。フルでやってくれたのも良かった。
「7つの数字はおしゃべりさ」からの転調も迷いなく音程が当たっていて、こちらも心でガッツポーズ案件。この曲のクライマックスという感じで好きなところ。
ダンサーさんとの絡みが色っぽくて、だけど下品でなくて、美しかったです。
最後はダンサーさんひとりと腕を組んで去っていく振付だったと思う。
M03.The longest night
絶対にこの曲はセトリ入りすると思っていたけど、「ここでもう来る!?」となった。
お衣装は赤のベロアジャケット、シャツとボトムスは黒。ダンサーさんも赤いドレスにお着替え。この赤が帝王感あってしびれたな。
振付がまさかの少年隊夢のバージョン!知ってる振付で観られるのは本当にうれしいもの。"It's a miracle love"の一拍あとのキメポーズみたいなやつがカッコよかった(この説明で伝わってほしい)。
念願叶って「世界うぉぁ~~~♪」が聴けたし、高音ロングトーンでマイクが口元からすごい離れる東山さんあるあるも観られて!!あれもこれも東山さんじゃん!!!!ってもう暴れそうなくらい嬉しかった。
この曲でバンドさんの紹介。ドラムより後は少年隊メドレーになっているのが大変芸が細かい。曲目は以下です。
ドラム:The longest nightに続けて
サックス&フルート:あいつとララバイ
ベース→ギター:サクセス・ストリート(ギターの福山将宜さんは東山さんのギターの先生とのこと!22日夜は「星のきざはしを」を口ずさんでた)
キーボード→コーラス:ロマンチックタイム
(バンマス兼キーボード・松本ジュンさんのお名前をイジる東山さん(笑))
ヴァイオリン:日本よいとこ摩訶不思議
(21日夜の東山さん「ヴァイオリンの摩訶不思議もなかなかいいもんだね。ヨッちゃんも喜ぶね」曲ごとにつぶさにコメントしてくれるのジワる。バンド紹介でこんなにしゃべる人初めて見た(笑))
最後にダンサーさん紹介でThe longest nightに戻る。
"Try me baby"がなんかすごい好きだった。DS以降、化粧品の店頭テスターに貼ってある"TRY ME!"っていうシールにやたら反応するようになってしまった…
「ずっと待ち続けた リアルタイムのHappy days」がここにありました。かつこの曲は錦織さん、植草さんの披露も聴いているので、個人的に東山さんが歌うところにたどり着けて感慨深かったな。あとは3人で…
MC・質問コーナー
【21日夜】
MCを切り出す東山さんの「少しお話でもしようか」っていうあまーい口調を一生忘れたくない。これのせいで直後の記憶あやしいですが、その後はこんなことを言ってたかと。
「この地にきたので言いたいことが…阪神日本一おめでとう!」
「僕はよく塩対応と言われます。僕のファンの人も感情を表に出すのが下手くそな人が多い気がする(笑)」←下手くそ呼ばわり(笑)私の場合当たってるからいいですけど…
あと、ステージ上にダンサーさんの赤いドレスから落ちた羽根が散らばってたようで、それを拾っては「大谷くんのように、運を拾う…」とか言ってました。オータニサン好きすぎ問題。
<質問>
質問者さん全員のお名前を聞いて「○○さん」と呼びかけたり、マイク越しにうんうん、と相槌を打つ東山さん、流石は気遣いの人です。相槌超えて普通にしゃべったりして脱線しかけた時は「ごめんね、個人面談しちゃって」と本筋に戻してたのをすごく覚えてる。面談って先生みたいだな〜とか思って。
以下、Q&Aの概要と印象に残った細かい部分を書きます。
①DSに向けてどれくらい練習しましたか?
「明日DSって言われてもいいように」をしきりに連呼してた。この人は表舞台から降りたくはないんだろうな、と思わずにはいられなかったです。
②若い男性からの質問。どうしたら東山さんみたいに素敵な50代になれるか?
にこにこして「◯◯くん!」って呼ぶ感じ、やっぱり同性ファンって嬉しいんだろうなって思いました。途中で質問者さんが感極まって言葉に詰まったとき「大丈夫?救急車呼ぶ?(笑)」とか笑いながら言ってて…オタクはそれどころじゃないのよ。
最後に質問者さんが「この会場の皆がきっと、東山さんが帰ってくるのを待っています」と仰ると東山さんは自分の髪の毛をくしゃくしゃっとして照れてるように見えました。
③もはや伝説、香水の話
指名するときに、質問者さんが身につけていらしたゴージャスなショール?ボレロ?みたいなのを見た東山さんが「今日のためにおしゃれしてきてくれたあの方」みたいな感じに言ってて、あ~お上手~~~と思った。
「『小川の辺』の舞台挨拶の時にもお尋ねしたんですが、」と質問者さん。東山さんは「『小川の辺』片岡愛之助さんとね。まだ彼が藤原紀香さんと結婚してなかったころ。昨日テレビみてたから…」とかなんとか言ってたんですが、前夜に紀香さんに密着したテレビ番組がやってたんですよね。それを聞いて「あ、この人私たちと同じ時間を生きてる」と思いました(当たり前だけど天上人すぎて実感がどうも薄い)。
Calvin Klainの サマーをずっと変わらず愛用してるそう。「僕こういうのは浮気しないんで。いや、別にこういうのだけじゃないけど…」と自分の発言にしどろもどろになってるの、可愛さが限界突破してました。
MCの最後に「こういう色々ある世の中なので、今回はなるべく明るい、肯定的な曲を集めてみました」と。今回のコンセプトが分かってよかったです。
振り返ると東山さんのソロ曲に多い、怒りとか悲しみとか絶望が前面に出た曲は今回なかったですよね。最後のステージだから、明るく感謝を伝えて終わりたいという東山さんなりのメッセージを感じました。
【22日夜】
「世界で一番踊るDSへようこそ」←やっぱり自負があるのね…世界で一番いい男による世界で一番踊るDSを観られて幸せ。
「色々ありますがこの空間だけは僕のものだと思って…」と仰っていた東山さん。私はこのDSを通して、本物のスターはステージに立ってるだけでその空間全部を支配することができる人なんだと学びました。
山本由伸選手がドジャースと契約したこの日。東山さんの中で相当ビッグニュースだったようで「オリ姫の皆さん、おめでとうございます」と、あのいい声で仰ってました。
<質問>
①14歳男子より。あなたの魅力を同世代に伝えるにはどうすれば?
親子ほど年下のファンへも、いい意味で子ども扱いしない東山さんが素敵。
質問の答えは「#あいつ意外とかっこいい でハッシュタグをつけていただいて、SNSでいっぱい発信してください」とのこと。「SNSは色々書かれてほとんど嘘のこともあるけど(笑)」とも。どうか心無い声が届いていないことを祈ります…
昼公演で覚えた「ハッシュタグ」という言葉を早速使い、タグ考案までする東山さん(57)愛すべき人です。
②車いすでいらしたお母様(東山さんファン)とご一緒の質問者さん(カッちゃんファン)より。大変なことはどうやって乗り越えてきたか?
まず質問者さんが植草さんファンと知るや否や「カッちゃん!?いや、嫌いじゃないですよ、カッちゃん(笑)」←”カッちゃん”この一言でオタクは喜ぶとバレている。手のひらで転がされる我々(はい喜んで)。
「カッちゃんのこと大好きですよ~」←なんで!?なに急に!?!?
「あの笑顔!あの眉毛!あの輪郭!あの性格!😄」←そういう質問じゃないですが!?好きなところ列挙してとは誰も言ってません。本当にこわいですねあのひと…カッちゃん強火担マウントどうもありがとうございました。誰もあなたには勝てないからご安心なさって…
この一コマがほんとに尊すぎて、お隣の席の方といちいち顔見合わせてキャァァァ!!!とか言ってしまった。うるさくしてすみませんでした…
質問者さんが『チョコレートドーナツ』も親子で観劇されたと聞くと「ありがとうございます。あの変態ショーを(笑)」とか自虐してて草。
本題のご回答は「この時間は筋トレしよう」とか「移動中は本を読もう」とか、そういうひとつひとつを積み重ねていくことが大事、と。東山さんに言われるとぐうの音もでないです。超多忙なはずなのに、後輩や共演する方の出演作を把握していたり、幅広くいろんなことを知っていたり。東山さんをみていると「時間はつくるもの」と嫌でも感じます。
最後に、車いすのお母様へ「のちほどお近くまで行きます」と。思いやりにあふれた東山さんでした。
③もし今後東山さんが新曲を出すなら?
「もし?これから?僕が!?」←かわいい。
あいみょんからの楽曲提供をご所望のようです。山下達郎さんとか、竹内まりやさんとか言いそうと思ったから意外だった。あいみょんにすこぶる可愛い曲書いてもらいたいな…
この流れで「これまでやってきた中にも好きな曲がたくさんあります。聴いてください」と。
とんでもなく長くなってしまったのでここで一旦切ります。②に続く!かはわかりません…
考えないようにする
とても病んでいてとても楽しかった2023年12月の思い出。自担が年内で引退、なんてもうあんなつらい思いはしたくないけど、楽しかった瞬間だっていくつもあったのは確かなので、いい加減前に進むためにも、出来事やその時感じたことを記録に残しておく。
ディナーショー前は、念願だった「アイドル・東山紀之」のステージを観られる嬉しさと、このステージが終わったらもう会えなくなるという悲しさがせめぎ合ってそれはもう苦しみました。そしてステージが終わったら、もう魔法にかけられたみたいに幸せだった矢先にすぐ年末がやってきてしまって。光陰矢の如し。
そうそう行くこともないディナーショー、わたしもヘアセットをお願いしたり、ワンピースを新調したりと気合を入れたわけですが、会場のお客さんみんなが思い思いにおめかしをしていて、それを見るのも楽しかった。東山紀之というひとりのスターに会いに来るためだけに、みんながここに集まっているんだなぁと思うと、感慨深かったな。

綺麗だったね
今だから言いますが、わたし遠征にも関わらずFC会員証を家に忘れました(笑)直近のチョコドのノリでチケットと双眼鏡だけ持って出てしまい、気づいたのは仕事終わりに飛び乗った新幹線の中。パニックになりながらもとりあえずデッキでファミクラに電話した。入場可否は最終的に現場の判断になるので、受付の係員に声をかけるように、と伺う。
結論、本人確認は一切なかったので普通に入れました!!!逆に本確しなくていいのか?と思いつつも、本当に助かりました。黄色い方のDSでは会員証+身分証の提示が必要だったので、本当に終わったかもと思いました。命拾いした…
そこからはもう本当に秒で、夢みたいな時間はあっという間に終わってしまった。「夢のような人だから 夢のように消えるのです」そう歌っていたのは福山雅治だったか。
12/22の夜公演が終わったあと、ヒガ担さんたちのご厚意でカラオケで『少年隊 SELECT SONGS』の鑑賞会をしたり。『思い過ごしも恋のうち』の東山さんがかわいいのなんのって!それに「思い過ごしも恋のうち それでもいい 今のうち」って、アイドルと目が合った〜とか舞い上がっちゃうオタクみたいだな、まさに今の私たち…と勝手に解釈するなどしていた。ちなみに私も東山さんと3秒くらい目が合った瞬間はあったと思ってます。
朝までカラオケにいたので、カラオケ店を出たあとの薄ら明るい空に少し青春のようなものを感じた(笑)東山さんがつないでくれた楽しい思い出。
12/27の東京夜公演、DSの大千秋楽はチケットがないにもかかわらず、仕事終わりにANAインターコンチネンタルホテル東京へ。
初めて来た溜池山王駅をホテルに向かって全力ダッシュ(今思うと、チケットないからそこまで急ぐ必要もなかった)したことを、多分私は向こう10年は忘れないと思います(笑)
開演前の時間に、ロビーで生田斗真くんを見た。遠目でしたが肌が綺麗で発光してるように見えた。
向かいながら、当時ハマりにハマっていたこの曲をずっと聴いてた。私は東山さんのアイドル人生のラストノートしか知らないな…とか思いながら(激重感情)今でもこの曲を聴くと一瞬であの12月に戻れますね。
=LOVE(イコールラブ)/ 15th Single『ラストノートしか知らない』【MV full】 - YouTube
東山さんが(暫定的)最後のステージに立っているあの時間に、とにかくヒガ担さんたちと一緒にいたくて。同じ思いで集まった皆さんと語らいながらただ流れていく時間を過ごしていました。時計を見ながら「今頃あの曲かな〜」とか。
そこから大岡越前の放送があり、最後のドラマである必殺仕事人も終わって、年末までは光の速さで過ぎていきました。
新年あけてすぐは全くおめでたくなくて、絶望の縁にいた(笑)あんなお通夜みたいな年越し、もうあとにも先にもないと思いたいですね。あの時はヒガ担さんが一緒にいてくれたので、なんとか持ち堪えることができたと思っています。

東山さんのガチ地元でいただいた年越しそば美味しかったな〜!えび天が超大きかった。
年越しの瞬間は、カラオケの大きな画面に、ヒガ担さんが持ってきてくれたDVDを映して一緒に観てました。2000年代くらいの、東山さんが白いタートルネックを着てる映像を見て、「これからはもうタートルネックが見れないの〜( ; ; )」って大泣きした。悲しみがピンポイントすぎ(?)でもこれは本当で、もう私たちファンは「新しい東山さん」を知ることができないんだって思ったらものすごく悲しくなった。まぁ今振り返れば、この直後に炊き出しの写真とか出るわけなんですが、そんなことはつゆ知らず。
その後、川崎大師へ初詣に行きました。その時に買ったお守りはいまでも仕事用バッグに入れていて、目に入る度に「わたしは自担ゆかりの地のお大師様に守られている…!」などと謎の心強さを感じています。
年が明けてからの自分とリンクするようでハマりにハマっている曲。この記事のタイトルもこの曲から拝借しました。
好きにはなっちゃいけない人
あの時自分で決めたのに
あなたのことばかりいつも考えてしまう
感情なんて制御できない
人は頭ではなく心で 生きているものでしょう
考えないようにするって 苦しい 苦しい 苦しい
東山さんのことを考えないようにすればするほど頭に浮かんできて苦しむばかり。これは今も継続中なんだけど、それは未だに私が悲劇のヒロインごっこをやめられていない証拠だと思う。よくも悪くも早く「思い出」として処理して、先に進みたいです。
親より歳上のアイドルのことでこんなに気持ちを乱高下させることができる自分に驚きです。これってガチ恋?なのかなぁ。自担(今現在の彼も、動画や雑誌の中の昔の彼も含む)と付き合ってみたいとか結婚したいとかそういう気持ちはないので、リアコではないと思うんですけど、まぁなんでもいいか。自担を大好きだった気持ちを否定をする気はないものの、早く一区切りつけたいなというのが正直なところです。思い出してつらくなるのは嫌だけど、いつまでも覚えていたい。私にとって彼はそんな存在。
大いに苦しんだけれど、こんなに好きになれるアイドルに出会えてよかったと思ってる。東山さん、川崎のやんちゃ坊主だったあなたが、興味もなかった世界に飛び込んで38年、第一線をにいてくれたから救われたファンがここにいます。アイドルという道を選んで走り続けてくれてありがとうございました。
叶うならまたいつかステージの上のあなたに会いたいけれど、今はただ、今いる場所で少しでも幸せに暮らしていてほしいと願っています。
2024.4.25
週刊新潮 2024年5月2・9日合併号を読みました。
思いのほか内容が詰まった記事だったので、読んでみて浮かんだ考えがぐちゃぐちゃになってどこかへ行ってしまう前に感想を残しておくことにします。
「東山紀之」独白 「ジャニーズ」補償贖罪の現在地
まず大前提として、この記事にある東山さんの言葉は、故意に一部を切り取ったり誤解を招くような表現に変えたりされていないと思いたい。最近のメディアはそこんところ本当にめちゃくちゃなので…
今までも記者会見やBBCのインタビューで東山さん自身の言葉に触れることはあったけれど、ここまで彼の個人的な思いの丈は語られてこなかった。そういった場では会社代表者としての説明が求められているわけで、彼がどうしてこの道を選んで、何を感じて補償業務にあたっているかなんてことは本題でなかったのでそれは当然のことだが。
そしてその思いの丈に触れて、いま私の頭の中にじわじわと衝撃が広がってきている。
何に衝撃を受けたかというのはおそらく、東山さんも生身の人間であって、今回の件で大変なバッシングに晒されて苦しんでいること。(何をいまさら当然のことを、と思われそう…)
もちろん今までずっと、大変なんだろうなという漠然とした心配の気持ちは持ち続けていたけれど、私は東山さんのことを勝手にスーパーマンだと思い込んでいて、というかそう思いたくて、心ない言葉や逆風を全てはねのけることができる人だと思ってしまっていた。長い芸能生活で色々言われるのはもう慣れっこかなとか決めつけたりして。(なんて身勝手な私、というのは一旦置いておいて)いつの間にか、私の中で東山さんは「傷つかない人」みたいな存在になっていた。元々私は、東山さんはこんな自分と違ってすごい人間なんだ!と思うあまりに、彼を神聖視しすぎる傾向があったのは自覚している。確かに彼の人間性は尊敬すべきものだけれど、だからといって全知全能の神なわけでもないし、感情を持った人間なんだから傷つかないわけがない。我々ファンに届く形で表に出すことがないだけ。東山さんも苦しみながら、あるべき姿を模索しながら、日々の業務にあたっているんだと、この独白を読んで改めて思わされた。
それにしても、自分自身がやったわけではないことに対して誠心誠意の謝罪をし、被害を訴え対話を希望する人たち(それも多数)に向き合うというのは、どれほど難しいことかは想像もつかない。特に東山さんはその道のプロではないので、余計に難しく感じているのではないかと思う。記事の中で東山さんは、対話した被害者からのポジティブな言葉でなんとかモチベーションが保たれているとか、被害者からの気遣いの言葉に涙腺が緩むこともあると話している。それは、おそらくプロなら仕事と割り切って臨む対話に、東山さんの場合は感情が動いている、そんな証拠かなと私は感じた。
他に記事の中で印象的だった部分は、ご家族についてのこと。奥様をとても信頼していることが伝わってきて、東山さんの近くに信頼できる彼女の存在があることに安心と感謝を覚えた(誰目線?)。
娘さんたちは多感な時期で、ただでさえ父娘の関係性に悩む年頃だろうに (こっちが知らんだけで普通に仲良しかもだけど)、家の外でも父親のことで冷たい目を向けられたりしたら、しんどいだろうな。 彼女らは何も悪くないのだから、理不尽に傷つけられてほしくない。なんか、顔も名前も知らない少女たちにこんな激重感情を持ってしまいすみませんの気持ち。
記事を読み終えて一番大きな感情としては、東山さんとその大切なご家族に、心身ともに元気でいてほしいということ。いま東山さんはとにかく目の前の仕事に一生懸命なはず。 誰も引き受けたがらなかった立場にいて神経もすり減るだろうけど、どうか自分を大事にしてほしい。それから仕事だけじゃなくて少しでも安らげる時間があるといいなと思う。
ついこの間まで咲いていた桜を見て私が考えていたのは、東山さんにもこの桜を見て綺麗だと思える心の余裕があったらいいな、ということ。社長である前にひとりの人間として、どうか健康に、そしてできればちょっとでも幸せに生きていてくれたら、姿が見えなくても私はそれでいい。
偉そうにお気持ち表明すみません。ここまで読んでくださった方がいたらありがとうございました。
2024.2.5
※本記事は会報第3号のネタバレを含みますのでご注意ください
2024年2月5日、雪の降る午後に最後の会報を受け取りました。
今日この日が、私にとってはちょっとした区切りになると思ったので、これまで~今の気持ちを残しておこうと思って書いています。ただの日記。
封筒を開けてびっくり。表紙はてっきりDSのステージ写真だと思ったから(笑)
ラフな格好に、休日のお父さん…?と思いながら開いたら大当たり。朝のリラックスした姿なんて、アイドル誌みたいなコンセプトでくるのね。さすがはアイドル40年選手…
会報のDSの裏話を読んで思ったこと。
いちいちどの点がとは書きませんが、私があのショーを観て感じたことが、おおむね東山さんの意図したことに等しい、と答えをもらった気がして、嬉しくなりました。東山さんがこだわったポイントに、私はちゃんと気づけていたんだなって。
会報にも書いてあったし、リハーサル映像を観ても思ったのは、東山さんがめちゃくちゃ「演出家」だということ。エンドロールなら絶対「構成・演出 東山紀之」じゃん、と感じました。これって、違う場所で錦織さんや植草さんもやっていることで。離れていても、エンターテインメントのために仕事をする姿勢はやはり通ずるものがあるなと勝手に感銘を受けてます。
あとはやっぱり、「後輩を」じゃなくて、「自分を」演出してくれたのも嬉しい。自分が一番よく見える見せ方を、東山さんは知っている。
ここからは本当に私の日記です。自分の感情だらけ。
会報のラフな東山さんを見て、こんなお父さんがいたらいいのにな、って一瞬思いました。(リアル父ごめん)
そう、私と東山さんって親子ほど世代が違うんですよね。よく「なんでヒガシ(推し)なの?」って聞かれるけど、むしろ私も聞きたいくらい…
はっきり言って入口はビジュアルだったけど、ここまで好きになれたのは、内面的な部分がとても尊敬できる存在だったのが大きい。まぁ彼も人間なので、裏ではどんな顔か知りませんが、少なくとも表向きの東山さんにはすごく夢を見せてもらいました。それは恋愛感情とも少し違う気持ちで、むしろ恋愛感情の方が単純でわかりやすいのに…って悩むくらい、複雑な気持ち。これの方がよほど厄介だと気が付いたのでした。
そんなアイドルに夢を見すぎて、年明け1ヶ月間は大いに苦しみました。DSではあんなに素敵に歌って踊っていたのに。ここがこの世の楽園か…って思うくらい、溶けそうなくらい幸せだったのに。現実を受け入れられないってこういう事か、って今になって思う=受け入れられてきたってことなのかも。本当に1月半ばまでは、東山さんのことを考えない日がなかった。毎日のように「なんで東山さんが引退しなきゃいけないの?」って1日1回ペースでムカついたりして、今思えば命の母案件。これはまずいと思って、少年隊関係のことから距離をおくようにした途端、炊き出しの画像が出て、努力が無に帰したり(笑)やっぱりあの笑顔が好きだなとか思ったりして。
そこで、自分の中で決めた。会報を受け取ったら、一旦この気持ちには区切りがつくはず。その日を自分の中で一区切りの日にしようと思いました。
これが結構当たっていました。なんだか今はとても清々しい気持ち。後ろ向きな気持ちより、この人を好きで良かったなって思いが大きいです。
あと個人的にはタイミングもよかったと思っていて。20代前半、自分の好きなことのために時間を使える時期に東山さんのファンになれてラッキーだったし、すごく楽しかった。あの時の私、見る目があったね。高校生くらいが本当の青春だとしたら、2回目の青春というのかな。素敵な同担の皆さんと充実した時間が過ごせました。
あと、上京したのも大きい。これも自由が利く今だからこそできたこと。私が東京に来た理由の10%くらいは東山さんだったと思う。こないだSU社の前を通りがかって、普段ここにいるのかな…ってすーごい不思議な気持ちでした。東京って不思議。
去年の12月は、DSとともに駆け抜けた日々でした。DS本番はもちろんのこと、とりとめのないひとときでも、忘れられない、忘れたくない瞬間がいっぱい。帝国ホテル大阪に着いた時の高揚感とか。同担さんと朝まで語って、外に出た時のぼんやり明るい空の色とか。あとは12月26日、チケットなんてないのに、ただ同担さんと一緒にいたくて、溜池山王駅をANAインターコンチネンタルホテルまでダッシュしたあの夜のことを私はきっと忘れないと思います(笑)そしてこんな思い出のどれもこれも、東山さんのおかげで知り合えた大切な皆さんがいてこその記憶です。感謝の気持ち。
私がファンになった2019年以降は現場が多くなく、どうしても短期集中型ではあったけど、最後にこうして駆け抜けることができたのと、最後に歌って踊る姿を見納められたこと、そしてこんな風にDSの思い出を形にして届けていただけたおかげで、後悔のない清々しい気持ちになれているのだと思う。
私にとっての東山さんという存在が、少々大きくなりすぎた数ヶ月。それはそれで悪くなかったけど(笑)
これからは心の真ん中じゃなくて、奥の方にいてもらって、思い出したいときにだけ思い出しては心がきゅっとなるような、そんな存在になるのかなと思います。
今までとは違う人生が始まったばかりの東山さん。立場や仕事が変わっても、大切な家族や信頼できる人との穏やかな時間は侵されることがないことを祈るばかり。そしてどうか健康でいてほしい。(奥様を大切に…)
今日も東山さんは、ステージの上やカメラの前に立っていた時と変わらないルーティーンの中にいるのだろうか。そうだといいな。
体育の先生でもバスケ選手でもなく、アイドルになってくれて本当にありがとうございました。東山さんのファンになれて本当に幸せでした。わたしの永遠のアイドル!
※長文担降りブログみたいになってしまいましたが、降りるわけではないです(笑)
2023年『チョコレートドーナツ』レポ・感想まとめ②
はじめに
なんと、チョコドの感想をまとめきらないうちにディナーショーが始まって幕を下ろし、なんなら年が明けて自担が引退してしまいました。怒涛すぎる2023年末でしたね。
しかしチョコドのお話が途中のまま、DSの感想や引退お気持ちブログ()には進めませんのでこのまま続きを書きます。①に引き続き一個人のなんかごちゃごちゃいってるだけの感想です。中身のあるレポはそうありませんので悪しからず。
America the Beautiful
幕開き早々、美しい自由の女神が!初演時にはなかった演出、初日にはとっても驚きました。顔(というか頭)がとっても小さくて脚が長くて、ブロンドヘアが美しい女神。凛と立つその姿はほんの一瞬で見えなくなってしまうのに、なんて贅沢な東山紀之の使い方。
これはXにもポストしましたが、はけていく時もずっとトーチを掲げ続けたまま歩いていくのが見えて、板の上では当たり前なのかもしれないけれど、改めてプロ意識を感じました。
自由の女神はアメリカという国の象徴的に美しく存在していて、曲調も明るい一方で、ネイティブ・アメリカンへの迫害がみてとれるのが苦しい。
客席から登場〜ルディの部屋
マルコがひとり待つアパートへ帰るルディ、なんと客席扉から登場します。これも初演時にはなかった演出。ひとりで虚しげにうつむき歩いてルディが印象に残っています。背中を丸めてるんでしょうが、それでも頭が小さく脚が長いのが隠しきれていない…超絶スタイルの持ち主。
部屋のドアを開けてマルコに接する時は、切り替えて明るく振舞おうとしているのがさらにつらい。そしてこの後マルコは再び家庭局へ連れていかれてしまいます。
キャリーとの諍い
再びマルコと暮らすために、ルディとポールは裁判所へ出向く日々。ルディはゲイバーのショーダンサーの仕事を辞める決意をする。いざそれを伝える時「(この仕事をしていると、親としての)評価が下がってしまうの」この言い方にルディの不器用さが滲み出ていたなと思う。自分たちの仕事のことを「評価が下がる」なんて言われたらキャリーみたいに激高したっておかしくはない。やがてキャリーはルディを抱きしめてくれますが、このシーンは本当にマイノリティの叫びが聞こえてきて苦しくなりました。
「(幸せそうな姿を)目の前にチラつかせて。私たちがどんな気持ちで見てたのか知ってるの?」
ルディはただ目の前のマルコを、ポールを愛していただけなんだけど、それが知らず知らずのうちにキャリーたちを傷つけていた。そんな残酷な事実をまざまざと感じさせられているルディとポールの表情が本当につらかった。
マルコの寝室〜ルディの悪夢
マルコに出会ってからはいつもまっすぐ突き進んできたルディが珍しく後ろ向きに、弱気になるところ。
「(ポールは)私に出会わなかったら、結婚していた時みたいに幸せに暮らせていたんじゃないかって…」というルディはきっと否定してほしいんだろうなって、わざとそういうこと言っちゃうんだろうなぁとか考えました。強く生きてるように見せてても本当は脆くて。でも、ポールにはその普段は隠してる無防備な部分も出せるような間柄になれたんだなぁって、ふたりの関係性に胸がじーんとなったな。
そしてポールはルディよりずっと若いけれど、とても包容力にあふれていました。ルディの生き方に感銘を受けて尊敬しているからこそ、言葉に説得力がある。ポールの言葉を聞いたルディの表情が柔らかくほぐれていくのが印象的でした。
「愛してるよ」「私もよ」というやりとりを経てポールがルディにキスする場面で、ポールがルディの顔にかかる髪を除けて頬に触れた時ルディが一瞬目を伏せていて…!安心しきった表情というのかな、なんでか分からないけどそれがすごく刺さったりしました。
ルディの悪夢の場面は初演と変わらず、穏やかな雰囲気から一気に不気味で怖い夢になってぞわーっとした。あとは、マルコの魔法のベッド(と勝手に呼んでる)の仕組みがなんとなくわかってきたので、ひたすら凝視してました。舞台装置を作る人って本当にすごいですね…
あと、大変しょうもないけど言わせていただくと、ルディにはズボン履いててほしかった…(初演は履いてたじゃん!)この後の電話のシーンとかも目のやり場に困り、自担に服着ててほしい派オタクの私は顔だけをずっと見てました。
裁判所にて
法廷での場面はどれも本当に心苦しくて…ランバート弁護士のあの嫌味ったらしい追い詰め方。
「普通と違うから、親になっちゃいけないの?私たちはただ家族のように暮らしたいだけよ!」(ニュアンス)とルディが叫び、ポールも我を忘れて大声でまくし立てるあたりは見ていてかなりしんどいものがありました。
Love Don't Live Here Anymore
かつての職場に戻ってきたルディにエミレオがかける言葉が、東山さんの引退を控えた状態で観ているからか、胸に刺さって仕方ありませんでした。「歌いたくて戻ってきたんだろう?あんたはあんたのままでいいんだよ」という台詞、曲解して申し訳ないのだけど、どうしても違うふうにもとらえてしまって。東山さんは東山さんのままでいてほしかった。ずっと。
歌うルディの姿は悲壮にあふれていて、でも歌声は力強くて。初演よりも心臓をぎゅっと掴まれるような迫り来る感じだった。
控訴裁判所〜マイヤーソン判事との対峙
控訴裁判所に少し遅れて現れたルディの「遅れてごめんなさい!ハリウッドクラブから車で送ってもらったんだけど、ハイウェイが渋滞してて…」という台詞。これからは大切な裁判だけど、ハリウッドクラブでの仕事が決まって本当に嬉しそうなのが、少し弾んだ声のトーンに現れていて愛おしかったですね…
裁判シーンははっきりいってとてもつらくて、目を逸らしたくなるほど。ウィルソンさんの「してやったり」な表情とか、マリアンナが死んだ目で発した一言だけで全てが決まってしまうところとか、終始飄々とした様子のウィズニング裁判長とか。
後にマイヤーソン判事が言う通り、「親には誰も勝てないの。世界中どの裁判でも同じ。あなたは生みの親ではありません」確かにそうなんだけどね。マルコのために最善を尽くしていたのはルディとポールなのに。まだ親になったことがない私が言うのもなんだけど、現代の「親ガチャ」とか「毒親」という概念についても考えてしまった。子供は親を選べない。
ルディがか細い声で「キング牧師は言ってた。人生で最も罪深いことは、正しいことだと知りつつ、そうしないこと」「私の声は、いつ届くのかしら」とマイヤーソン判事に問います。これにマイヤーソン判事が明確な答えを出さないまま、この場面が終わるのがまた、苦しさを増長させた気がした。
控訴裁判の前後だったと思いますが、ルディとの約束をずっと信じていたマルコがミルズ家庭局員に「ルディのことは忘れなさい!」と言い放たれるシーン。マルコは今までにないくらい抵抗しますが、ここのお芝居がトリプルキャストの三者三様で、時には感情が爆発して泣いてしまっていたり。何度観ても初めて観たときのようにつらくなりました。
ポールの語り〜I Shall Be Released
ポールが関係者へ宛てた手紙を読むように結末を語る場面。「凍死」という直接的なワード、初演にはなかったように思いますが、現実を改めて突きつけられて苦しくなった。この先何度裁判をしても、何がどうなってもルディとポールはマルコの笑顔を見ることができない。マルコはもう二度と帰ってこない。彼はルディがハリウッドクラブで歌うという夢を叶えた姿を見ることもできません。
この物語を通して私は「普通」ってなんだろうと考えるようになった。私は今までの人生「普通」になりたくて頑張ってきたところが結構あるので…「普通」の人も、そうでない人も、みんなが幸せになれる方法はないのかと。答えのない綺麗事かもしれないけれど、これからも考えます。
そして最後のルディの歌唱、これには心を打たれた。客席の至る所からすすり泣きが聞こえました。上から目線みたい+無粋で申し訳ないですが、東山さんはテクニック的に相当お歌を練習されたんだろうなと思った(もちろんこの曲に限りませんが)。その努力に魂がのって、人の心に響く歌ってこういう事なんだなと思わされました。東山さんの歌でこういう気持ちになるとは思わなかったです。いい意味で裏切られたな。
歌い終わったルディは舞台の奥の方、光の中へ消えていくのですが、私はその後ろ姿が本当に忘れられないです。これはルディというよりも「役者・東山紀之」への感情になっちゃうんですけど、あんなに「行かないで」と思ったことはなかった。ただ拍手して見送るしかできないんだけれど。
カーテンコール
実際ご覧になった方はお分かりになると思うのですが、高畑淳子さんのご挨拶から劇場全体の空気が一気に明るく変わるのが魔法みたいでよかったです。彼女の存在がこの舞台には必要不可欠だったと思う。
それから東山さんのお辞儀が、プリンセスみたいでした。最後までルディなのね…!!!
調べたらあの形のお辞儀を指す言葉に「カーテシー」というのがあるらしいです(ひとつ賢くなった!)。
違うステージでは「帝王・東山紀之」に、かたやこの舞台ではまるでプリンセスのようなルディにもなれるあのひと、強すぎる。いいものを見せて頂きました。(あとでパンフを読んでいたら、宮本亜門さんから「ディズニープリンセスみたいに」と演技指導された場面があったようで。全てが繋がった感がありました)
カテコではその日のマルコ役さんが自由にはっちゃけていてとても可愛かったです。「ありがとうー!」と叫んでくれたり、ずっきゅん(?)ポーズしてくれたり。3人ともみんな大物スターの感がありました。そしてそれをカンパニーの皆さんが後ろで見守り、東山さんは時に仰け反って笑い…あたたかい空気が流れていてよかったな。
基本的に東山さんは周りをたてるスタイルで、岡本くんがわざわざ東山さんの背中を押して前に出してくれるほどでした。岡本くんナイス!
大千秋楽(だったと思う)では一歩前に出る時、オーケストラピットを潰して作ってあるスペースと元々の舞台の境目に少し段差?があったようなんですが、それをぴょんと飛び越えて前に出るさまが大変キュート。三方礼をしてくれたのですがその姿はルディから東山紀之さんになってました…
原作ものだからか、ご自身が置かれてる状況からか、どの回でもカテコでのご挨拶はなかった様子ですが、ポールの言葉を借りるなら、「ハッピーエンド」にするためにはかえってそれも必要な要素だったのかも。
おわりに
舞台の感想というかただの東山さんファンの振り返りになってしまいましたが、ここまでお読みくださりありがとうございました。
東山さんが「最後の舞台」という覚悟をもって臨んだこの作品、劇場でしっかりと見届けることができて良かったです。9月の引退表明以降、一般販売で追いチケットもして、一つの作品をこんなに何度も観たのは初めてでした。1回1回が大切な思い出。
2階席で観た大阪公演で、満員総立ちの客席を見上げる東山さんの切れ長の瞳がキラキラしてたこと、忘れられない瞬間のひとつです。舞台に立つお仕事を選んでくれて、続けてくれたことの重みを感じた瞬間でもありました。なんか今でも思い出すと泣きそうになる。
ルディとの、東山さんとのお別れは「暫定的」と思っていてもいいかな。
2023年『チョコレートドーナツ』レポ・感想まとめ①
はじめに
ご覧いただきありがとうございます。
「今年のブログ、今年のうちに」ということで、先月11/23に大千秋楽を迎えた舞台『チョコレートドーナツ』のレポ、感想を記してみます。
毎度のことですがまとまってはいないです…一個人の感じたことを適当に書いていきます。中身のあるレポはそんなにないです。(ハードル下げたいのバレバレ)
印象に残った人や場面をピックアップして書いていこうかな。順番は多少前後してるかも。長くなるのでこの記事では1幕までです。
幕開け~岡本ポールの印象
この物語の幕開けは、初演同様ポールのモノローグから始まります。
岡本圭人さん演じるポール。ルディとマルコに出会い、愛に嘘をつかず生きていきたい自分と、仕事をする上で社会的立場を守りたい自分との間での葛藤が見て取れた。
彼はまだ若く、ルディとはいわゆる「歳の差」カップルだけれど、若い分良い意味で諦めが悪いというか、必死にもがく姿がよかった。
それからルディをうまく諫めていて、ルディの扱いがうまいなぁとも思っちゃった。「(自分自身について)話すようなことは何もないわ」というルディに「僕からのリクエストだったら!?」とお願いしたらルディはご機嫌で歌ってくれるんだもんね…ポール、分かってるわ…
ただ、ルディとマルコと3人で楽しく過ごしてるときに「別れた妻と子供は今頃…」なんて口に出してしまうのは、ルディの気持ちを思うとね…ハロウィンパーティーでの喧嘩でも、ルディが「私たちはただの穴埋めにすぎないのね」みたいなこと言ってましたが、そう解釈されても仕方ないというか。ルディに負けず劣らず正直で、そしてちょっと不器用なところもあるんだなと感じました。
裁判で熱弁をふるうポールはやっぱりかっこよかったし、ルディもそのたびに惚れ直してるんじゃないかな、なんて想像しながら観てました。
Come To Me(ショーシーン)
初演と同じ衣装、ということは、激深スリット+ガーターストッキングの再来…!!!
美しいドレス姿と上腕二頭筋と、視覚的情報量多すぎてすごい。
濃いつけまつげに赤リップのメイクも大好きで、先日のFC動画でメイク風景が観られて大歓喜です。舞台の時はあまり見えなかったけど、カットクリースまでしっかり描かれていてひとり感動しておりました。
ポールをロックオンしてジリジリ迫ってくる場面のルディがとても妖艶で、ロックオンされたポールはまるで雷にうたれたみたいな表情だったのが記憶に残っています。
ルディの部屋にて
笑いを誘うシーンが多くて、結構客席もクスクス笑ってた。
ルディの「おとり捜査かと思ったわ」で天樹さんが脳裏をよぎってじわじわくるなどした。
あとXにもポストしたのですが、初日には家賃の取り立ての場面で棚から取り出したお札がパラパラ~と床に落ちるハプニングが。「ああぁぁ💦」とあわてて拾うルディがかわいかったですね。
Bad Girl
連れていかれたマルコのことが気になってか、キャリー先生のありがたいご指導も聞かず、お稽古に身の入らないルディ。
ポールが来てはけていくキャリーちゃんが「ステーキぐらい奢ってよ!Tボーンのやつぅ!!」とプリプリしていて可愛いなぁといつも思ってました。
みんな稽古着なのにひとりだけフル衣装(帽子まで…)のルディに、演出サイドの意図を感じた(笑)あの肉体美は見せなきゃもったいないよな。
でも生着替え(?)は目のやり場に困っちゃうな。。私の観劇時はほぼ毎回、客席から「息をのむ」のお手本みたいなのが聞こえてきました。
ルディ自己紹介ソング
Fキーのブルースにのせて、ポールに自らの身の上を明かす歌。(タイトル不明のため「自己紹介ソング」と勝手に呼んでますが…)ピアノを弾くエミレオとの最初のアイコンタクトも素敵でした。
ピアノの上であんな動いたり開脚したりしながらあれだけ安定した生歌が歌えるって、どういう人…鍛えられた腹筋と体幹のなせる業でしょうか。
個人的には、この曲に東山さんの歌い方の癖の全てが詰まってる気がしていて。がなりやしゃくり(?)が特徴的でいて、ビブラートはなし。最後の「あとはふたりきりで~♪」なんてめちゃくちゃ東山紀之なんだよなぁ。何度聴いてもまた聴きたくなる曲。
暫定的緊急監護権
暫定的緊急監護権を得るために奔走するポール。ルディに同棲をもちかける場面でのルディの「耳鳴りがしたみた~い」、そして「暫定的に、住んであ・げ・る♡」は私の中で伝説の台詞となりました(?)東山紀之のオタクとしては、彼のぶりっこを引き出してくれたこの物語とルディというお役に感謝しかない。
服役中のマルコの母・マリアンナに面会する場面では、彼女を責めるでもなく「大変だったのね」と声をかけられるルディの心優しさに毎回心が揺さぶられる思いでした。
Come To Me(デモテープ録音)~ベット・ミドラー
この曲はキーが東山さん本来の歌声に合っていて、耳に心地よい低音を聴きながらとろけそうになっている私でした。これから迎えるDSに向けて「覚悟しなきゃ…」と思うなど。
ベット・ミドラーを真似て手をクルクルするルディがまりゑミドラーとリンクしてるのがなんかよかった。
「くだらない冗談もたくさん言うのよ」の時のまりゑミドラーの「え!」みたいな表情が最高でした。
マルコとの幸せな時間
マルコが浮浪者にお花を手渡したときに「なんて優しい子なの」と言いたげに抱きしめるルディが愛おしい。
まりゑさんのお歌が本当に素敵で。。大千秋楽の時は感極まっているようでしたがその表情もまたとても美しく、いつもこの場面がくるのが楽しみでした。
魔法の少年マルコ
ポール宅のマルコのお部屋で、マルコが「おうち」に嬉し泣きする場面。涙するマルコを抱きしめつつポールと目を合わせるルディに愛を感じたな。
(なお相変わらず夜ドーナツ禁止党・過激派のルディ)
マルコにお話を歌って聞かせるこの曲が私はとても大好きです。流れているオルゴールにのっかって歌い出すという演出もいい。
「パパがいてママがいて 妹のロラベルもいて」という家族構成はきっと、複雑な家庭環境で育ったルディの夢だったんだろうな、と思って聴いてました。
ロラベルのお人形をブンブンさせるルディにじわったけど、その後ロラベル人形を両手でそーっとベッドに寝かせてあげててなんかキュンとした。
ハロウィンパーティー
もとい、ハロウィンパーリー(by ウィルソンさん)に現れたルディが「花嫁のモーティシア。アダムスファミリーの!」と言い放ち客席から笑いが起きていた。初演の時ここ笑ってたっけ?
みんながまりゑさんの歌にのせて踊ってるところがいつも楽しそうで好きでした。なおルディは激怒していますが… マルコがノリノリでダンス上手なのと、絶対ダンス上手いはずの岡本ポールがちょっとぎこちないのがほほえましかった。
1幕終わり
ドタバタと楽屋へやってきたルディが、ピンク色が鮮やかなアイシャドウやリップを本当に塗っているのかは気になるところ。毎回目を皿にして観てましたが、照明が薄暗くてはっきりわからなかった。でも東山さんの動き的に多分本当に塗ってるかな。
家族と暮らす普段のルディから、思い切り華やかでファンシーなお衣装を身にまとうショーダンサーへ変身する過程が見られる、好きなシーンです。
I'll Never Love This Way Again
幸せについて歌うこの曲のあいだの、ルディの幸せそうな表情が美しい。「幸せそうな表情のプロ」の代表格が、宝塚とかいわゆる少女歌劇の娘役さんだと思うんですが、この時のルディにもそれに近しいものを感じた。(この例えが適切かはさておき)
ただ、ルディの自己紹介ソングの言葉を借りればこれも所詮「作り物の世界」なんだなって。
ワンコーラス目は頑張ってパフォーマンスするけど、「もう二度と会えなくても」と歌うときっとマルコを思って苦しくなってやりきれないんだろうな。ふと何かがプツンと切れたように現実に戻ってしまうルディを見ると胸が痛い。人間、ダメになる時は突然なるんですよね。
堪えきれなくなったルディはそのまま舞台をあとにしてしまう。なんと驚きの客席降り!!!PARCO劇場のP列で観劇した時は劇場の扉がわりと近かったこともあり、出ていく姿を間近で見ました。
特に大千秋楽は大きい劇場だったために舞台から客席扉までがとても遠く、間に合うよう猛スピードで客席の階段を駆け上がる東山さんにアスリート魂を感じた。その時履いてるのショー衣装のヒールですよね!?
初日はもちろんのこと、2回目の観劇時も客電がついたら周りの席からはどよめきが!「降りてきた…!」という驚きにザワザワしてました。
なんかとっちらかってますが、2幕の記事に続きます!