はじめに
2000年2月2日リリース、少年隊24枚目のシングル『ロマンチックタイム』。
同名の表題曲とそのオリジナルカラオケ、3人のソロ曲が1曲ずつの計5曲からなるマキシシングルです。
アルバムではありませんが、今回は好きな曲の詰まったこちらについて書いてみます。
前回同様、感想はあくまでファン目線ですので悪しからず。
01.ロマンチックタイム
シティポップの巨匠・林哲司氏による、軽快でなんともお洒落な曲。錦織さんはこの曲を「ぶらぶら歩いてる感じ」*1と表現されてましたね。発表から20年経った今でも古臭く感じさせないメロディーだと思います。
歌詞の舞台は、大人の女性と過ごす夜。「バランスを崩したら ダメな人ネとひっぱたかれた」「リードされっぱなしさ」ちょっと気が強いけど本当は可愛らしくて放っておけない、そんな女性なんでしょう。それにしてもこの主人公は彼女にメロメロですね(笑)
「少しだけ浮かれつつ」という歌詞のように明るく歌う錦織さん・植草さんと、いつものように落ち着いた感じで歌う東山さんの声色の対比がまたいいなあと思います。少年隊っていつも、バランスが取れてますよね。
ラスサビの「燃えるようなキッスでシビレちゃいましょう」は錦織さんのファルセットがたまりません。この曲の大きな楽しみのひとつ。
わたし的聴きどころは「ガラスの靴など壊しちゃいましょう」。ここの歌割りが錦織さんなのが好きです。だって、ほんとに壊しちゃいそうじゃないですか?
02.数千マイルから君を—【錦織一清ソロ】
『見れば見るほど…』に続き、錦織×広瀬コンビふたたび。メロディーはこんなに明るいのに、「最後に『愛してるよ。ずっと愛してるよ君を』」なんて切ない…ㅤ意外性を狙ったのかな。
「北行きはどちら? 風に乗り」という歌詞が曲に乗ると「北行きは/どちら?風に乗り」というフレーズの切れ方になるのが、斬新で面白いと思いました。
Cメロ前の間奏で空港ロビーの雑踏やジェット機の音が聞こえるのがまた粋ですよね。個人的に、飛行機の中で聴くのが結構エモくておすすめです(笑)
わたし的聴きどころは、サビに入る直前の"Bye my love"/"To the wind"。少し音楽的な話になりますが、サビの1小節前の2拍目裏から入るのがこのフレーズの鍵だと思います。これがサビへの助走となって、サビをよりドラマティックに演出している感じがします。例えるならまさに、飛行機が離陸する前にスピードを上げて滑走路を走るようなものです。この助走も含めてサビという感じ。
さらにCメロの最後では "Bye bye my love" 1番より bye がひとつ増えて、さらに盛り上がるクライマックスへと向かいます。これは錦織先生のこだわりかも。
03.フィエスタ・de・VENUS.【東山紀之ソロ】
(作詞:夏野芹子 作曲:浅田直 編曲:鶴田海生)
フィエスタ・de・Venusが好きすぎる。東山さんはダンスの人みたいなイメージが覆ったのがこの一曲。
— ゆらり (@dreaming_579) 2019年9月24日
これ、大好きなんです。数多くのステージを踏んで聴かせる歌声を身につけた、30代の東山さんだからこそ歌えた曲だと思います。
「狂おしい過去に戻せ」「失うものは何もないさ」愛する人を失って、記憶の中の「君」にすがるしかないつらさ。「愛は孤独じゃないㅤplease me」「愛に蝕まれるㅤkiss me」に聴いてとれるような、東山さんの歌特有の語尾の揺れ方、消え方がもの哀しさを増していて、心が締めつけられます。
聴きどころというか好きなところは、「情熱よ僕を燃やせ」「青空がせつないから」「僕の絶望は黒」といった、色彩が想像できる歌詞の描写です。スペインの眩しい日差しや青空さえモノクロに見えるほどの絶望感に、「僕」は苛まれているのでしょう。
それにしても東山さんのソロ曲は、大切な人がいなくなってしまうような切ない曲が多いですね… (『君がいない』『君のいないクリスマス』etc.)彼にそういう曲を歌わせたい制作陣の気持ちもよくわかりますが。
04.@リンゴ【植草克秀ソロ】
『フィエスタ・de・VENUS.』で思いきり苦しく切なくなったところに、なんですかこのアイドルソングは!!!アイドル・植草克秀はいくつになってもアイドルということを再確認させてくれる曲です。この曲、もはや植草さんの専売特許だと思ってます。
なんと植草さん自ら作詞も手がけています。 テーマは当時最新機器のコンピュータ。「近頃読まれているでしょ きっとデジタル頭でくるぞと」その通り!20年後は手の中に収まるコンピュータを1人1台持ってる時代です。
「shift・space・caps lock return・esc」突然の演歌調、びっくりさせてくれますね(笑)エスケープ~~~うっ!⤴︎ (可愛い)
「君と一生愛情一緒にいれたら上出来じゃない」突然こんな甘い言葉を投げかけられるのも、アイドル~~!って感じがします。これは反則、ずるいなあ。
わたし的聴きどころは、3回あるサビが全部「そんなもんだぜー @のリンゴ」で終わるところ。終わりよければ全てよし的な心持ちが感じられるようでとっても好きです。
そういえば、曲の一番最後の「ウィンッ」って音?声?面白いですよね。システムエラーが起きちゃったかな。
05.ロマンチックタイム(オリジナル・カラオケ)
ボーカルがない分、聴く度に新しい発見ができる気がします。
サビの「真夜中すぎ あなたに会いたくて」にあたるメロディーの裏のストリングスが素敵です。Aメロ・Bメロのベースラインが結構楽しいことに気が付きます。林哲司×船山基紀、強い…!
転調後のラスサビ「ロマンチックタイム ロマンチックダンス」「ロマンチックタイム ロマンチックナイト」追いかけるコーラスが入ってますね。東山さんっぽい声に聞こえなくもないけど、どうなんでしょう。曖昧。
おわりに
今回もお付き合いいただいた皆様、本当にありがとうございます。特に、ソロ曲を聴きこんで自分なりに分析するのがとっても楽しくて、熱く語ってしまいました(笑)次は何について書こうかな~!