舞台は替わり、東山紀之さん扮するルディとドラァグクイーン仲間たちが"Come To Me"にのせて踊るショーパブへ。そこへポールがおずおずと入ってくるやいなや、ルディは一瞬で彼をロックオン!ポールを見つけたあの瞬間のルディは本当に可愛かった。視線とダンスでポールを誘惑するルディは本当に色っぽくて、小悪魔っぽくて…!! 金のキラキラドレスの激深スリット(?これはスリットなのか???)からのぞくガーターとおみ足を死ぬほどガン見してしまった。いや、あれは見るなという方が無理です。ハイヒールの分を抜きにしても股下3kmくらいあるんかと思ったし、つるっつるでお綺麗でした。あと胸筋がすんごかった。ていうか足だけじゃなくて、見えてる肌という肌がぜんぶツヤツヤで美しかった。54歳男性とは…?
プロデューサーに送るデモテープにルディが自分の歌声を吹き込む場面。スローバージョンの"Come To Me"を聴くうちに、ルディの向こう側に東山紀之さんが一瞬見える感じがしました。彼の仕草や魅せ方は間違いなくルディそのものなのですが、歌の場面になると、「あ、そうだ、この人は東山さんだ…」と思わせられるんです。ストレート以上ビブラート未満のロングトーンのゆらぐ感じとか、ちょっと独特なタ行の発音とか、少し鼻にかかった歌声とか…そんな歌の癖や特徴は、少年隊の曲で聴いた「ヒガシ」のそれと同じだったからかな。
ポールが職場の上司・ウィルソンに招待されたハロウィンパーティーに出向く場面では、ルディが"ポールの妻"としてマルコを連れて現れます。この時のルディの、『アダムス・ファミリー』のモーティシアに扮した黒いロングドレス姿がまた美しくて!妃海風さん扮するモニカの白雪姫や、マルコのフランケンシュタインの仮装もかわいらしかったなぁ。モニカとマルコが手をつないで踊っている姿がほほえましかったです。パーティーを盛り上げるシンガーが歌っていた"Don't Leave Me This Way"が素晴らしかったです。ソウルフルな歌声!
ここでまた新しいステージ衣装が。今度はピンク色にお花が沢山ちりばめられた、妖精のように可愛らしいデザイン(ネオ阿佐ヶ谷姉妹…と思ってしまったのは本当にすみません)。前述の楽屋でのシーンで、キャリーが話している間ルディは鏡に向かいメイクをしていたのですが、そこでおそらく、ドレスに合わせたピンク色のアイシャドウとリップを実際に塗っていたような気がします(気のせい?でも、1幕最後のシーンなので、この後お化粧替えしようと思ったらできるしな…などと考えてました)。とにかくここのショーシーンは、ドレスもウィッグもすべてがとってもファンシー。リップシンクの曲"I'll Never Love This Way Again"も素敵でした。「♪あなたは私のそばでいつも ただ笑ってくれた 無邪気に」というような歌詞が、マルコに重なって聴こえて。
ご覧になった方、2幕の最初、びっくりしませんでしたか?十字架を手にした三角白頭巾の集団、クー・クラックス・クラン(KKK)が、アップテンポの楽しげな"America The Beautiful"にのせて踊っているネイティブ・アメリカンを… 映画にはない描写ですが、アメリカにおける差別問題を語るにあたって、確かに白人至上主義、KKKは無視できない存在だと思い出させられました。
最後は、ルディがハリウッドのクラブで"I Shall Be Released"を歌う場面。心の底から歌うルディの歌声と姿から、ルディが本当に届けたかったメッセージが伝わってきましたし、ルディの向こう側に東山さんが見えたような気もして、この感情は正直どう表現したらいいか今もわからずにいます。及川眠子さんの美しい訳詞もとても心に響きました。
最後に、ルディを演じた東山紀之さん。 言うまでもないですが、圧倒的ビジュアルで、ドラァグクイーンといえば!のショーシーンをより華やかに魅せてくれました。そして頭小さすぎ。鼻高すぎ。腰の位置も高すぎ。家庭局のヒアリングでソファーに座った時の座高低すぎ。洋服屋さんにあるよくできたマネキンのようでした(いい例え方が思い浮かばなくてすみません)。 それから、想像よりも多く用意されていた歌のシーン。原作映画のアラン・カミングの歌(特に "I Shall Be Released")と比べると、東山さんはひとつひとつの言葉を語るように歌われていました。でも、東山ルディの魂の叫びはしっかり、十分すぎるくらいに伝わってきました。 先述のマルコにお話を聞かせる場面の歌は、非常に東山さんの持ち味にあっていたように思います。Fキーのブルースにのせて生い立ちを語る歌や、"Love Don't Live Here Anymore"も良かったなあ。みなさんにとって一番印象的だったルディの歌はなんでしたか?
3月末には、日テレ大型音楽特番『Premium Music 2020』。ジャニーズヒストリーの企画で、公式アカウントの予告ツイートに少年隊の名前がない!と、えらい騒ぎになりましたね(笑)日テレさん、その節はすみません… 結局、番組ではしっかり少年隊を取り上げていただき、新聞のラテ欄にも「少年隊」の名が。