Where the Sun Rises

あなたのことを覚えておくために

『Season of Love』、それは天使の響き

 

はじめに

言わずと知れた珠玉の名盤『Prism』の中で燦然と輝く、植草克秀さんのソロ曲『Season of Love』。
植草さんのソロ曲は基本名曲しかないと思っていますが、この曲はわたしの中の不動の第1位です。今回は、この素晴らしい楽曲に対してわたしの思うところを言語化できるかぎり書き連ねてみたいと思います。
※毎度の事ながら自己満度高めです。考察とかは「ふーん、そんな考え方もできるか~」ぐらいに軽く捉えていただければ嬉しく思います(笑)

 

 

Season of Love 

 (作詞:陣内大蔵・山中耕作 作曲:陣内大蔵 編曲:秋元直也

 

◎イントロ

遠くで鳴り響くような鐘の音を合図にこの曲は始まります。これから起こる恋の物語を予感させるようで、なんだかわくわくしてきませんか?
ドラムの入りが、「さぁ行くよ!」って手を取って一緒に走り出してくれる感じがして、とても好きです。
シャンシャン鳴り出す鈴の音が、か、可愛い!!!これがこの曲をきらびやかで幻想的に、そして歌い手の彼にふさわしくチャーミングな曲にする鍵になっていると思います。

 

◎1番Aメロ~Bメロ

強がっていた 都会の日々が
まるで嘘に 思えてくる
真っ白な世界だね
目の前にある パノラマ映す
澄んだ心 取り戻せば
滑りだしてゆけるよ

この曲が描く情景が目に浮かびます。やさしく語りかけるような植草さんの歌声が、聴き手をこの「真っ白な世界」の中に引き込んでくれる感じ。
「強がってい」「目の前にあ」のような、語尾で音程が上がって終わるワンフレーズにおいて、植草さんの語尾のおさめ方はとても心地よいと感じます。『君だけに』の冒頭「君だけ ただ君だけ」なんかもそうです。

 

意外だなんてことも 大胆なことも
ゲレンデの恋人に 輝いて見えるよ  

少し音域の上がったBメロ。ゲレンデに例えるならリフトの役割でしょうか(?)
「見えるよ」で一音ずつのぼっていくのに加え、最後の”よ”の2音タイで一気に押し上げる感じが勢いをつけていて、サビへ向かい滑り出す準備は万端です。

 

 

◎サビ 

冬は風を連れ 僕は君を連れて
かけぬけて行くよ 果てしない夢の続きに

やっと二人は滑り出しました!!!お待ちかねのサビです。実はサビ前の「よ」の最後の音より低い音から、サビの頭は入っています。いったん下げて、「ふー↓ゆは↑」と一気に上げることで、目の前が一気に明るくなる感じが出ているのかなと思っています。
植草さんのソロパートやソロ曲にはとにかく、音と音の大きな跳躍が多用されている印象があります。ここでは「冬は」「行くよ」の部分。そして、難しいといえるその音程をしっかり当ててくるのが植草さん…!

雪は時を包み 僕は君を包む
優しさの中で
今は真っただ中 Season of Love

なんて柔らかくてきれいな歌詞! 聴き手の心まで包み込むような植草さんの歌声とも相まって、真冬が舞台の曲にもかかわらず、すごくあたたかい気持ちになれる気がします。
どこまでも伸びるような"Love"のロングトーン、聴いていて本当に気持ちがいいです。ビブラートも大好き。

音楽的な話をすると、"Love"の頭をFにしてサビを終わらせるんじゃなくて、Fsus4をワンクッション挟んでから解決するのが、めちゃくちゃ気に入ってます。手法自体は珍しくありませんが、ここではとても効いてる。
(※読んでくださってる方の中に「FとかFsus4って何?解決とは??」という方がもしいらしたら…と思い、軽く解説しますね。
"Love"の伸ばしてる音は全部で8拍なんですが、最初の4拍の部分は「Fsus4」と呼ばれる、少し複雑で不安定な響きの和音が使われています。このままではサビ終われないよ!みたいなモヤモヤする感じを与えておいて、最後の4拍はシンプルでほっとする響きの「F」の和音で落ち着かせて、やっとサビが終わった〜ひと安心!となるわけです。こうして落ち着かせることを「解決する」といいます)

 

 

◎2番Aメロ~Bメロ

重ね着しても 心踊れば
語り合える 分かり合える
もっとそばに寄りなよ
大切なもの 抱きしめ合えば
涙なんて 雪に溶けて
笑い飛ばせるだろう

2番に入ると、二人の距離が物理的にも精神的にもかなり縮まっている感じがしませんか?1番の時は特に距離感の描写はなく何も思いませんでしたが、今振り返るとその時の二人はなんだかぎこちなかったような気がしてくるから不思議です(思い込み?)。
1番にはなかった、ソプラノサックスによる対旋律がここで満を持して現れます。歌声を聴きたい気持ちは山々ですが、一度ぐっと我慢して伴奏だけに耳を傾けてみてください。わたしはこの甘くとろける音色が大好きです。

 

期待通りのことも 奇蹟さえも起こる
ゲレンデの恋ならば 精一杯咲かせて

「咲かせて」で一気に盛り上げて、サビで一気に視界が開ける感じがやっぱり良い。

 

 

◎サビ

1番サビのリピートです。
2番Aメロで躍り出てきて、Bメロで少し影を潜めたソプラノサックスが再び華を添えています。華やかな音色ではありますが基本的に下降系をとる対旋律なので、ほんのりと胸をしめつける切なさや儚さも感じられる気がする。そもそもこのサビ自体、ベース音が下降するいわゆるカノン進行ですしね。そこからうっすらと生まれる物哀しさは、キラキラした鈴の音や、あたたかみのある植草さんの歌声とは対照的な要素だなと思います。このどこか寂しい感じから、ただ今「ゲレンデの恋」真っ最中の二人はゲレンデをあとにしたらどうなるのだろう、なんていらない心配が浮かんできたりして…(笑)

◎Cメロ~間奏

満天の星空を仰ぐ
祈りを込めて 願いを込めて

おそらくこの8小節、暗めの響きをもつマイナーコードが一度も使われていません (わたしの分かる範囲ではD♭→D♭→E♭→E♭→F? それかもう少し複雑かもしれません)。安心する、ほっとするような明るい響きのメジャーコードの連続はつまり、幸せの象徴であるといえるかも?先ほどの心配は無用かな?よかった〜(誰目線)

 

間奏に入ると、まずガラッと曲調が変わって教会音楽のような8小節。イントロ冒頭を思い出させる鐘の音も響いてきます。
そしてまたポップスに戻るんですが、そのきっかけになるドラムの入りが本当に好きです!イントロのドラムの入りと全く同じ理由なんですけど、走り出す感じが良い。ここから先はもう本当に、可愛いの一言に尽きる!個人的にわたしはこの箇所で、若い恋人同士の二人が一面の銀世界を軽い足取りでスキップしてる画や、トナカイがサンタさんとプレゼントを載せたソリを引いて雪の中を駆ける画が目に浮かびます(笑)

 

 

◎ラスサビ

冬は風を連れ 僕は君を連れて
かけぬけて行くよ 果てしない夢の続きに
雪は時を包み 僕は君を包む
優しさの中で 今は真っただ中にいる

1番2番のサビと全く同じ歌詞なので、ここでも同様に「今は真っただ中 Season of Love」と歌って一度フレーズを終わらせて、"Love"のロングトーンに続きをかぶせる方法(伝われ)もあったと思うんですが、あえて「今は真っただ中にいる」というこれまでと違う新しい言葉をもってきたことによって、次の言葉への期待が高まるのかな、と考えます。この曲はもう何度も何度も聴いてるので、この続きは知ってるにきまってるんですが、それでもここは聴く度毎回わくわくするポイントです。

君にあげる愛 僕にくれる愛に
いとおしさが増す
今は真っただ中 Season of Love

ラスサビ、それも最後の最後に初出の歌詞がくるパターン、良いですね!!!とどめの一発的な。
「いとおしさが増す」この曲の中でも一番あたたかくて、一番好きだなと思うフレーズです。もう本当に、植草さんはこういう歌詞が似合うというか、歌ってほしい世界観そのものというか… 聴いてる側も思わずいとおしさがこみ上げてきます(すぐ感情移入する人)。

 

 

 ◎総評

5分46秒の恋物語。これにて完結ですが、この二人はきっとこの冬が終わり季節がまた巡っても、ずっと一緒にいられるんだろうな…と思わせてくれるような、甘く幸せな余韻が残ります。ほほえましい。自担がソロでは悲恋系orなんか色々こじれてる系恋愛ソングばっかり歌ってるわたしからすると、非常にうらやましいです(やめなさい)

とにかくこの曲は、植草さんの歌声といい間奏部分の教会感といい、天使のような響きにあふれていると思いました。幸せを運ぶキューピッドみたい!

 

 

おわりに

ここまでお付き合いくださった方、ありがとうございました!

わたしがこの曲の虜になってから1年が経とうとしています。1年間飽きずに聴き続け、考え続けていたことを数時間で文字に起こしたのでやや粗削りな部分もありますし、音楽的考察は(相も変わらず)間違ってるかもな~という不安もありますが(笑)ブログを始めて以来ずっと書きたかったテーマのひとつだったので、書いていてとても楽しかったです。いつも楽しいけど(笑)

当方ヒガシ担ですが、自担の声が全く入ってなくてもこれだけ好きになれる曲があるって、なんかいいなぁと思いました。

やっぱり、少年隊は最高だー!!!

 

#かっちゃんにやられた3曲

 

7月24日は、植草克秀さんのお誕生日。おめでとうございます!!!💛

 

植草さんは本当に沢山の魅力をもつひとですが、わたしは彼の甘く優しく、それでいて力強く聴き手の心を動かす歌声が、心の底から大好きです。

 

そんな植草さんのお誕生日によせて、今回のテーマは #かっちゃんにやられた3曲 錦織さんのお誕生日に引き続き、フォロワー様考案の素敵なハッシュタグにちなんで、わたしが選んだ3曲について書いてみたいと思います。

 

 

 

Season of Love

忘れもしません、わたしが初めて聴いた植草さんのソロ曲です。関係ないんですけどわたしが『Prism』を初めて手に取ったのは偶然にも1年前の今日、7月24日でした。ナイス自分!

『Prism』の記事でも語っておりますが、とにかく可愛くて可愛い曲。ひとくちに可愛いと言っても、いかにもなあざとい系だったり、ましてや面白おかしく可愛さを狙ったものでもなく、純度100%でキラキラして可愛らしいところが良い。女性アイドルが歌っていてもおかしくなさそうなチャーミングな曲を、発売当時アラサー(!)にして全く違和感なく形にしているのが、アイドル・植草克秀の実力そのものだと思います。同アルバムの、しっとりと歌い上げる『君に降るMelody』との対比も良い。

ゲレンデでの恋人たちを歌った曲ですが、わたしには鈴を鳴らして走り回るトナカイが見える気がします(笑)ファンタジーな世界観も作り出せるのが、植草さんの歌声のすごいところのひとつだなあと感じます。

一般に日本人が好きとされるカノン進行と、植草さんの柔らかい歌声の相乗効果で、この曲の魅力は無限大!!!個人的には、この曲が植草さんのソロ曲の中で一番好きです。真冬の曲ですが、どれだけ暑くても一年中ヘビロテして聴いてます(笑)

 

 

SILENT DANCER

はじけるようなにこにこ笑顔がトレードマークの植草さんが、アイドルスマイルを封印して歌う曲に目がないわたしです。というか、わたしがいわゆる”笑わないアイドル*1”が好きっていうのもあるんですが。笑わない系統の楽曲の中では『SILENT LADY』ともめちゃくちゃ迷ったんですが、僅差でこの曲を選びました。個人的に、ダンスや総合的なパフォーマンスを含めて好きなのは『SILENT DANCER』、曲そのものが好きなのが『SILENT LADY』といったところでしょうか。

嫌いな人はいないと思うんですけど、なんといってもBメロですよ!Aメロで錦織さん・東山さんがラップでかっこよくキメたあとに、植草さんのあのスイートボイスが繰り出されるのがたまりません。「水の中の月さ」ここ、テストに出ますよ……

この曲のパフォーマンスの動画を観ると、ハンドマイクを持っていない方の手や指の動きがしなやかで繊細なところに目をひかれます。顔の表情も見たいしダンスそのものも見たい、でも手の動きも目で追いたい… コンサートや舞台なんかでよくある「目が足りない」現象、映像を観ているだけでもそれを感じさせられます(笑)

 

 

 

Super Star

植草さんのソロといえばこれ!というイメージが強いです。これこそ、植草さんの植草さんによる、植草さんのための名刺曲では!?なんて思います。

というのも、植草さんってスターになるために生まれてきたんじゃないかというか、前世でもアイドルか歌手、俳優かなんかしてたんじゃない?って、本気で思うときがあるんです。もちろんご本人がアイドルという職を選んだことをどう考えてらっしゃるか、本音は知る由もないですが、わたしには人前に立つエンターテイナーが彼の天職に思えて仕方がありません。

「投げキッスの達人」なんて歌詞がありますが、実際の植草さんは意外とウィンクや投げキッス、いわゆるファンサというか”釣り”っぽい仕草を乱発しないところが、わたしはなかなか好きだったりします。パフォーマンスの最中のカメラ目線は抜群に上手いですけどね!

曲としては、途中で3拍子になるのがユニークで楽しいなぁと思います。愉快なミュージカルナンバーという感じ。聴いてるだけで楽しくなってきませんか?

 

 

 

改めて、”笑顔の天才” 植草さん、お誕生日おめでとうございます!大変な世の中ではありますが、植草さんがにこにこ笑って過ごせる時間が沢山ある一年になることを願っています。

 

 

*1:※笑わないのはあくまで歌唱時のみ。Wink欅坂46など

季節外れもいいとこだけど『ひとりぼっちのクリスマス』の話がしたい

 

はじめに 

ずばり、タイトルの通りです!!!

 きらきら光る名曲を集めた宝箱のようなミニアルバム『PARTY』から、東山紀之さんのソロ曲『ひとりぼっちのクリスマス』。この曲に対する、いちヒガシ担の独断と偏見に満ちた感想をお送りします。ちなみにちゃんとした全曲アルバムレビューはそのうち、今年のクリスマス前にでも記事にする予定でいます…!(たぶん)

 

ひとりぼっちのクリスマス

(作詞・作曲:宮下智 編曲:服部克久

 

◎イントロ~1番Aメロ

イントロのストリングスがさっそくちょっと泣かせてきます。でも、これからこの曲が始まるなって、少しだけわくわくする。

My Love いつも夢の中では
あなたを腕に強く 抱きしめているはずなのに

今作も安定の、想い人がそばにいないパターンであることが判明しました。タイトルからもうわかっちゃいるんですが、東山さんソロ曲ではこれが通常運転。

My Love 言葉にならぬ愛を
もてあまし続けてる
内気なピエロ それは僕の事なんだね

なんと二人称が「あなた」ときました。「君」じゃないところがミソだと思ってます。言葉にできない思いが心の中でずーっとくすぶってる、そんな状況で「君」だなんてとても呼べやしないよ…とでも思っていそうな内気な「僕」がいじらしいです。

ていうかこの曲のBメロってどこですか?よくわからないので、便宜上(?)サビ前はAメロとしてまとめてしまいました。違っていたらすみません。

 

◎1番サビ

One Thousand Love
One Thousand Memories
クリスマスキャロル 街にこだまして

サビの最初の小節でサウンドが一気に広がる感じが好きです。讃美歌を思わせるコーラスも良い感じ。その盛り上がりと対照的に、メロディーラインを"Love"で落ち着かせて、"Memories"でもっと落として、「クリ↑ースマス♪」で一気に持ち上げるのがビックリするけど面白い。
CD音源なんて何度聴いても同じなのに、ここの高音はいつも「当たるか?当たるか??がんばれ!」と、応援しながら聴いてしまいます。『STRIPE BLUE』の「てんきあーめ♪」を聴くときと同じ気持ち(笑)

One Thousand Love
One Thousand Memories
ひとりぼっちの Merry X'mas to you

 なんといっても"Merry X'mas"の"mas"の部分がいい。ぶら下げてる感じ?脱力感?とでもいうのでしょうか、なんかため息みたい。そのあとの"to you"をぽつりとつぶやく感じも好きです。

ため息みたい で思ったんですけど、もしこの曲にMVがあったら、コート着てマフラー巻いた東山さんがうつむいてため息をつくのを、横もしくは斜めから撮ったカット(細かい)が120%入ってると思うんですよ。真冬の空気の冷たさで、ほっぺたとか鼻の頭がほんのり赤くなってるとなおいいです(何の話?)。
それからせっかくなのでサビ前には、街中で子どもに風船やなんかを手渡してるピエロをぼんやり眺めてる東山さんのカットも入れましょう。

 

◎2番Aメロ

My Love 地下鉄の改札で
瞳交わす恋人
ワインに洒落たプレゼント

クリスマスといえば!の、有名なCMをも彷彿とさせる光景。(この曲ができた当時にはまだそのCMは世に送り出されてませんが…) 改札近くで立ち話してる男女って、それぞれにドラマがあると思ってます、勝手に。

My Love あなたに似たセーター
あなたに似た髪形
驚くピエロ それは僕の事なんだね

このフレーズの破壊力たるや。「あなた」呼びなのがここでめちゃくちゃ効いてます。
そこにいるはずもないのに、なんとなく外見が似た人を見つけて勝手にドキドキしちゃうことありますね。そういう瞬間って、過去になったはずのその人が自分の心の中にまだちゃんといて、自分はその思い出にまだすがってるんだ、って実感してつらくなる瞬間でもあったり。

 

◎2番サビ

One Thousand Love
One Thousand Memories
ジングル・ベル 妙に悲しいよ

ジングル・ベルって、あんなに明るい曲なのに。どんな明るいメロディーも、それを受け止める心に余裕がなければ、ただ悲しくむなしいものになってしまうんですよね。
それに加えて東山さんが口にする「悲しいよ」は、こんなにも切ない。胸がきゅっとなります。

One Thousand Love
One Thousand Memories
肩先だけの Merry X'mas to you

私だけかもしれないんですけど、ここの"Love"と"Memories"、若干ビブラートに挑戦してるように聴こえるんですよね(単にバックの伴奏との重なり具合で声が揺れてるように錯覚してるだけかも。低音でちょっと聞き取りづらく確信はもてませんが)。東山さんは錦織さん・植草さんに比べるとビブラートのイメージがあまりないので新鮮。もし本当に挑戦してたら、なんかこう、とんでもなくいとおしいです(おこがましい)。

「肩先だけの」これがまた、切なさを増すことば。もしも「あなた」に想いが通じていたなら、「僕」は「あなた」のその肩どころか身体ごとすっぽり、夢の中でそうするように(1番Aメロ参照)抱きしめることだってできたかもしれないのに。 けれども現実の「僕」は、肩先にそっとつぶやくことしかできないんだろうな。

 

◎間奏

この間奏はこの曲におけるCメロに相当すると思います。ボーカルはないけど、とっておきの見せ場という感じ。
なんてったって、ピアノのトリルがいい。パイプオルガンの音こそ使われてないものの、教会にいるような気持ちになります。間奏終わりがけの締めのフレーズも印象的。クラシックか何かからのオマージュか?

 

◎ラスサビ

 1番サビのリピート。

今度の「クリ↑ースマス♪」は、ちょっとビックリしなくなったかな(笑)ちょっとだけ、がならなくなりました。それから、「こだまして」の「て」がわずかにゆらぐのが好き。
これもまた気のせいかもしれないですが、「ひとりぼっちの」と"Merry X'mas"の間に、わりとはっきりめのブレスが聞こえるような気がします。イヤホンでものすごく音量上げてやっとわかるかな?レベルなんですけど… ああ、がんばって歌ったんだなあって、なんか心が動きます。確かにこのサビは難しいね。

 

【総評】

東山さんのウィスパーボイスが天才的にこの曲にマッチしているのは明らかです。22歳・デビューから2年が経ったアイドル真っ盛りの彼と、豪華な制作陣のタッグが残したこんな素晴らしい楽曲、入手困難なミニアルバムの中に埋もれているにはもったいない!!!
1987年のクリスマスに、こんなほろ苦い曲を歌った東山さん。時は流れて1993年、『愛は続けることに意味がある』でのソロ曲は『君のいないクリスマス』。またひとりなのね…… 

 

 

おわりに

ここまでお付き合いくださった方、ありがとうございます!

前回『情熱の一夜』を書いてからずっとやりたかった「1曲で3000字シリーズ」(勝手にシリーズ化)がまたやれて、自己満ですがとっても楽しかったです。また何かやりたいな~!

 

『情熱の一夜』のここが好き

 はじめに

 

1999年6月23日リリース、少年隊23枚目のシングル『情熱の一夜』。

21年前の今頃、あなたは何をしていましたか?私はまだ、つかまり立ちもしてない赤ちゃんだったと思います(笑)

 

少年隊のファンになってから割と早い段階で音源を入手したこの曲については、いつか記事にしたい!とずっと思っていて、「Goodbye&Hello」のアルバムレビューの中でまとめようかなと思っていたのですが、それはしばらく先になりそうなので(笑)

発売日というこの機会によせて、この曲のここが好き!というポイントについて書いてみたいと思います。(今回も例にもれず主観が入りまくりです)

 

 

情熱の一夜 

(作詞:松井五郎 作曲・編曲:馬飼野康二

◎イントロ

 これから何が起こるのかな、と心をざわつかせるような出だし(なぜか私は鬱蒼としたジャングルを連想します)から、"Put your hands on me"って歌い出す直前のティンバレスのソロで一気にテンションが上がる感じが好きです。ティンバレスといえばラテン音楽に欠かせない楽器のひとつですね! そういえば、レッツゴーヤングで『SUMMERならサンバ』を各々楽器を持って歌唱した回があったと思うんですが、あれで錦織さんが叩いてたのがおそらくそのティンバレスだと思います。

ファンの方が某所にあげてくださっている歌番組の歌唱動画を観ると、"Put your hands on me and I'll show you"を植草さんが口ずさみながら踊ってるのがものすごく好き!そしてその時の伏し目がちな表情が、シンプルにかっこいい。

わたしはダンス全くできないし詳しくもないんですが、この曲の振付って、あんまりダンス上手くない人が踊るとただのファニーな動きになっちゃいそうな振りが多くないですか?少年隊(そしてバックのMA)はしっかりスタイリッシュだからすごい。

 

 

◎1番Aメロ~Bメロ

「唇の紅いSUNLIGHT TATOOに刻みたい」出たー!わたしは東山さんが歌うときのタ行の発音が好きなんです。「TATOOに刻みたい」この短いフレーズで3回も頂いてしまいました。ありがとうございます。(?)

「きりがない孤独なら キスで癒えるだろう」の、「♪癒えるだろぉ~~ぉ⤵︎」って最後にちょっと下がる感じが好きなんですが分かって頂けますか?(笑)

「過去は今夜で 散る薔薇になる」錦織さんの余裕?不敵?な歌い方と表情が好き。これぞ大人のアイドル。

「生まれ変わるために」オレンジ色のジャケットで歌ってる動画で、ここを歌う東山さんがなんとワンフレーズの間、ずっとカメラを見つめてるんですよ。珍しくないですか!?あ、こっち見た!どころか、見つめられた。まぁカットが切り替わる直前に首をクッと後ろにやるあの仕草をするんですけど、そこは通常運転(笑)

「涙の跡も 記憶の闇へ」植草さんのソロパートが一番最後にくる歌割りが好き。なんてったってこのあとにも植草さんの歌による大きな見せ場が待ち構えてますからね、これはその伏線?なんて。

「葬り去ればいい」サビに向けて盛り上がるところですが、「いい」で実は音程が下がってるのが面白い。いま試しに「葬り去ればいい~♪⤴︎」って適当に歌ってみたんですが、本来の下がる方がより大人っぽい感じがしました。

ここまでのフォーメーションは東山さんセンター。しかしセンターは固定でなく常に流動的で、誰が0番に立っても見劣りしない少年隊というグループの魅力が存分に生かされていると思っています。

 

 

◎サビ

 サビに入ると同時に錦織さんと東山さんのポジションが入れ替わりますが、その入れ替わりの間にその場でターンを決める植草さんにいつも目を奪われます。かっこいい。

「いま抱きしめて 永遠のNUDA さあ何もかも」とユニゾンできて「脱ぎすて」だけ錦織さんソロになるところに意表を突かれます。ドキッとする。

「ONE NIGHT PARADISE」のPARADISEの発音めちゃ好きなんです。PAのaが[æ](いわゆるcatのa)だったり、rが強めなあたりにAmerican Englishを感じます。(着眼点…?)

 

 

◎2番Aメロ~Bメロ~サビ

「まなざしに濡れるMOONLIGHT 夢を探すTONIGHT」錦織さんの声が、あ、あまい!

「ありふれた人生なんて 嘘で消せるだろう」なんといっても「♪じん゙~せいなんーて」!!脳みそがしびれます。植草さんと東山さんの歌声の組み合わせ、なんかいいな。しょうゆと砂糖を混ぜました!みたいな(???)実際混ぜるとおいしいですよね…

「未来はいつも流れ去る星 誰にもつかめない」「追いかけるだけ ただそれだけが 答えだと言うなら」1番では”過去”2番では”未来”、そして何度も繰り返されるサビは”いま”。なんだかすべてがつながった気がしました。

 

 

◎間奏~Cメロ~間奏

"Don't you know I'm in love? Do you know I'm in love?" 勝手にこれ東山さんの声だと思ってたんですが、合ってます?(急に自信をなくす人)

そしてお待ちかねのパートが!!!歌番組の映像だとここのパートに入る直前、錦織さんと東山さんが横にはけてステージ中央に向かって手を伸ばし、植草さんの独壇場みたいになるところが鳥肌ポイント。植草さんからただならぬオーラを感じます。「心の声が」「ほんとはどんな」の、音が大きく上がるところの歌い方が120%植草さんって感じで大好き。もちろん「♪見てたの~ぉか~あぁ~~」も!うまく説明できないんですが、「か」の伸ばすところが2音になってるところが好きです。

その後の「欲望の迷路~」が始まるまでの間奏になると、ファンクっぽさがより前面に出てきた気がします。わたしの好きなファンカラティー*1の要素を感じます…!

「見ているものそれはすべてYOU DON'T KNOW」のメロディー、作曲家の方ってこんなのどうやって思いつくのだろうと不思議でなりません。すごいなあ。

 

 

◎ラスサビ~アウトロ

 サビをもう一度繰り返してからの、転調!歌詞も変わり、いよいよクライマックスです。トランペットが暴れてる~!!

「今夜だけのPARADISE~」の裏で、ってもう私が何を言うかお分かりかもしれないんですが、 "Don't you know I'm in love? Until the sun goes down..."って歌ってる東山さんのパートがもうそれはそれは好きで。たまにある東山さんの一人で追いかける系のパート、大好物です。でも、「すべてあげるPARADISE」のPARADISEでハモる錦織さんと植草さんはもっと好き!

"ONE NIGHT PARADISE"を歌ってるのに"Until the sun goes down"っていうのは気になります。一夜じゃ飽き足らず…ということ?

アウトロの最後、一瞬のブレイクにボンゴ(たぶん…)がタタタタッてキメて終わるのが最高にかっこいい終わり方だと思います。最後まで走り抜ける感じがいい!

 

 

◎総評

 ありがたいことに、この曲のシングル盤にはオリジナル・カラオケの音源が入っています。1曲を通して音の層が厚く、ピアノが効いてるのは明確だし、ラテン音楽に欠かせない賑やかなパーカッションもしっかりがっつり鳴ってて、ボーカルがなくても聴いていて楽しい!こんなゴージャスな曲、やはり少年隊ならではなんじゃないかなと思います。

 

おわりに

 とうとう1曲で3000字超…ここまでお付き合いくださった方、本当にありがとうございます!何度も聴きながら書いていてすごく楽しかったです。改めてわたしはこの曲が好きなんだなあと感じさせられました。

 

それでは!

 

 

 

*1:Funk-a-Latina(造語。ファンク+ラテンを融合したジャンル)

名盤『WONDERLAND』に思う

 

はじめに

 

1986年12月21日リリース、ミニアルバム『WONDERLAND』。

 

www.johnnys-net.jp

 

このジャケ写、めちゃめちゃ可愛くないですか!?リリース時期からしてもクリスマスプレゼントをイメージしたのでしょうか、80's感満載のファンシーな雰囲気が最高!ちなみに裏面にあるアザーカットが3枚連なった写真、東山さんの表情がほとんど変わってないのがじわじわきます。

 

ジャケ写だけじゃなく、中身もこれまたしっかり素晴らしい。収録曲は4曲と少なめですがどれもインパクトがあり、少数精鋭だなあと感心してしまいます。

 

※今回のレビューは偏愛にまみれたファン目線の感想が多めです。音楽的かつ客観的な分析があまりできていませんが悪しからず。

 

 

 

 

1.ヴギウギ・キャット!

(作詞:安井かずみ 作曲:加藤和彦 編曲:新川博

キャッチ―な歌詞とメロディーがなんとも印象深い!加藤和彦安井かずみ夫妻が少年隊に楽曲提供していることに驚きました。

ディープ・パープルの"Burn"、間奏ではフィンガー5の『学園天国』*1を大胆に引用してあるのも、一度聴いたら忘れられないポイントだと思います。(確信がないのですが『学園天国』の部分の後、ホーンセクションのフレーズもクラシックか何かからの引用?)

3人のかけあいが絶妙。四方八方から合いの手が飛んでくる感じが疾走感にあふれていますよね。特に錦織さんのスキャットに関しては天下一品だと思います(この曲以外だと、『ハロー!』とか大好き)。あと錦織さんパートでいいますと「キャラメル色のおぼろ月」。ここの声色の、まあ色っぽいこと!どこからそんな声が出るんです?

この曲を聴いていると、植草さんの甘い歌声は本当にオールマイティーだなと思わされます。ほんの少し聴いただけで彼の声だと分かるほどいつもブレない、それでいてどんな曲でも浮かない、唯一無二の歌声だと感じます。

最後の「にゃーお」。これはずるいって、ねえ東山さん!クールビューティーで売ってる(とわたしは勝手に思っている)ひとがそんな甘ったるい鳴き声出しちゃって平気です?こちらは全然平気じゃないです(嘘、めっちゃ喜んでます)

 

 

 

2.FRIDAY NIGHT

(作詞:田口俊 作曲:中崎英也 編曲:戸塚修

わたしの中ではTHE アイドルな一曲。少女漫画から抜け出てきたようなビジュアルでこの曲を歌う彼は、すべての女の子に夢を見させてくれる存在に間違いないと思います。アイドルだって生身の人間なのに、それを感じさせないほどのキラキラを身にまとっているというか。

「そうさ今夜は 君が主人公(ヒロイン)」「綺麗だよ ちょっと僕があせるほど君の笑顔輝いてるね」「素顔のままで ほら恥ずかしがらないで」ほら、一言一句がまるで少女漫画の世界!

それから、この曲には結構バブルの香りを感じる気がしています。バブルを知らない世代の想像でしかないんですが、金曜の夜の街、今よりもっとみんなが浮かれてるイメージ。

サビのコード進行、結構これ好きな人多いと思います。(おそらく7thコードの多用?)アップテンポの明るい曲の中に感じる切なさ、少なくとも私はかなり好きです。

1番のサビが終わり、2番が始まると思いきや「こんなに間近に君を感じてる 僕のときめきが聞こえるかい?」いわゆるCメロのようなフレーズがくる変則的な構成にちょっとドキッとします。続きが気になる感じ。

間奏の英語、何度聴いてもやっぱりなんて言ってるか解明できなくてすごく気になっています(笑)部分的に"stay with me, all night long"とか"never forget"は聞き取れるんですけど。皆さまの「こうじゃない?」って意見もぜひお聞かせください!!!どうしても「ワクチン」って聞こえる…!

 

 

 

3.My Little Simple Words

(作詞:戸沢暢美 作曲:JOEY CARBONE 編曲:船山基紀

植草さんのソロ曲には珍しく、メロディーラインの跳躍が少ない曲です。その分、まさにこの曲のタイトルのように、言葉を一つ一つ語りかけるような優しい歌い方が際立っていると思います。それを狙って作られた曲だとしたら、すごくよくできてるなあ!

 「飾らない気持ちだけを」の歌い方が囁くようにせつなくて大好きです。どこまでもよく伸びるのが植草さんの歌声ですが、この曲は全体的にトーンを抑えて穏やかに、歌詞を大事にして歌っているのが感じられます。

それにしても、植草さんは幸せな恋の歌がよく似合うなあ。ソロ曲の割り振りってどんな感じで行われてたんでしょうか。錦織さんは比較的バリエーションに富んだ曲に挑戦してる感じがありますが、植草さんは幸せなラブソングもしくは思い切りポップな歌、東山さんは失恋・悲恋系ラブソングとわりと系統が定まっている感じがしたので、ふと気になりました。 

 

 

 

4.永遠の恋人

(作詞:田口俊 作曲:和泉常寛 編曲:船山基紀

この曲、儚い歌声期の東山さんが歌ってくれてよかった!!!と、心底思います。この頃の彼の歌声の儚さや不安定さ、時に音程のぶら下がる感じが、この曲が描く不安に揺れ動く心を見事に表現していると思うのです。具体的には、ビブラートとはまた異なる語尾のわずかなゆらぎとか、かすかな音程の迷いが、まさに「愛にさまよう」感をよく表していると思っています。

スローな冒頭から、メロディーのもつ切なさはそのままに突然テンポアップするのがすごく好きです。独り苦しくもがいていたけれど、ついに抑えきれない感情があふれたみたいで。

サビの"Misty Dream"を聴くと、"Love is a mystery"ではじまる中森明菜さんの『北ウイング』をぼんやり思い出したりします。曲のもつ疾走感であったり、雰囲気がどことなく似てる気がするんですよね。

少々無粋な話ですが、東山さんはソロ曲においてなかなか「君」に会えないですね…!(参考:『君がいない』『ひとりぼっちのクリスマス』『君のいないクリスマス』『フィエスタ・de・VENUS.』etc.) 錦織さん・植草さんの曲では「君の笑顔輝いてるね」「心のまん中はいつだって君の場所」とか言えてるのに、東山さんのこの曲だけは もう現実では二度と会えないであろう「君」に、夢の中でやっと会えるか会えないか… 二人が"いつかきっと、一緒になれる"ことをわたしも願ってやみません(誰目線?)。

最後の台詞を聴いてふと思ったのですが、もし「君」がすでにこの世にいないのだとしたら… 「君」を失った孤独の中で現実を受け入れられないこの曲の主人公は、彼女を想うあまり錯乱状態に陥っていて、今にも彼女のあとを追ってしまうのではないか、そんな怖さすら感じます。曲の背景にある物語とかを考えるのが結構好きなのでよくこういう考察をしてしまうのですが、さすがにここまでは考えすぎ?

 

 

 

おわりに

このアルバムが好きすぎるあまり、長文駄文に磨きがかかってしまいましたが、ここまでお付き合いくださった方、ありがとうございました。

 

Twitterでこのブログの更新をお知らせすると、読んでくださった皆さまがそのお知らせツイートのリプ欄に感想を書いてくださるのが、毎回本当にうれしいです。一ファン(それもド新規後追い)の独り言ですから、読んでいただけるだけでありがたいのに… ここまで読んでくださった皆さまにはバラとケーキを添えて、真心をおくります。(笑)ありがとうございます!💝

 

*1:『学園天国』も厳密にはGary U.S. Bondsの"New Orleans"がオリジナルのようです(Wikipedia「学園天国(曲)」参照)

向日葵色のアイドル

 

はじめに

「やっぱり笑顔で勝負の…」

まだ幼さの残る口元から八重歯が覗く10代の頃、自己紹介を求められた彼が口にしたこの一言が印象的だった。アイドルは常にいろいろな表情を求められる存在だけれど、彼に一番似合うのは笑顔で間違いないと思う。

 

某女性アイドルグループの沼を一瞬通ったわたしとしては、彼の天賦のアイドル性ともいうべき「可愛さ」にすごく惹かれるところがあって。ファン心をくすぐるオーラって、もはや性別をも超えるんだなと感じたきっかけ。

 

ずばり今回のテーマは、「(わたしが)植草さんの声で聴きたい女性アイドルソング

 

今回は自己満まとめになりますが、もしここに辿り着いて読んでくれている方がいらした時のため一応趣旨を説明しますと、元48・46オタクのわたしが、彼に1フレーズだけでも歌ってほしい曲をピックアップします。独断と偏見にまみれた妄想カバーセトリです。最近(2010年代~)の女性アイドルが好きな方向けかなと思います。解釈違い(?)がありましたらそこはごめんなさい。※女性アイドルという括りですが知識の偏りにより48・46系グループがメインになります、悪しからず。

 

 

僕らの制服クリスマス/=LOVE

元々わたしは彼の持ち歌『Season of Love』が死ぬほど好きで、多分そこから幸せな冬うたを連想したんだと思う。

周りにはまだ 内緒にしよう
二人の世界が始まる

君に似合うと思ったんだ グレンチェックのマフラー
繋いだ掌から 好きがあふれる
コンビニケーキ 冷めたチキン
完璧ではないけど これがきっと幸せ
僕らの制服クリスマス

青春まっただ中の恋を歌った曲だから、まだ制服の似合う頃の彼に歌ってほしかった。サンデーズ時代の映像とかを観ていると、あの若さゆえのフレッシュな輝きに圧倒されるんだけれど、この曲の明るい雰囲気、カッコつけて背伸びしない感じが、そんなあの頃の彼の雰囲気に合ってると思う。

 

 

 

#好きなんだ/AKB48

多分『@リンゴ』にひっぱられた。

#(ハッシュタグ) 好きなんだ
僕は呟く この胸の熱い気持ち
SNSあげてみた 料理の写真
ぼんやりと誰かの影
さりげなく片想い  

改めてサビの歌詞を見るとただの匂わせ(笑)アイドルがこんな匂わせするのはご法度だけど、ご本人がブログの最後にいつも絵文字3つ並べるやつ…それはアリじゃん?

コンピュータ関連にはわりと強いらしい彼はスマホもきっと使いこなしてるだろうし、こういう曲歌ってるのも想像がつく(最近スマホデビューの某さんとは正反対だな)。時代的には合わないけど、30代の彼に歌ってほしい。

 

 

 

 

ショートカットの夏/NMB48

須藤凜々花ちゃんのソロ曲。

ショートカットの 君が好きだよ
そこから先は危ない
今すぐ僕が 助けに行こう
そのままでいてね 今年の君で

これは2番サビの歌詞なんですけど、ここを歌ってファンをときめきで殺してほしい。跳躍の多いメロディーラインがとにかく彼っぽいし、夏真っ盛り、7月生まれの彼にぴったりだと思ってる。ちなみにこの曲、衣装がめちゃめちゃ可愛くて、彼が女性アイドルの世界線ならば絶対に着てほしいと思っているので、気になる方(いるかな)はぜひ一度検索を。

 

 

 

それでも好きだよ/指原莉乃

さっしーのソロデビュー曲。歌詞は女の子目線なのでちょっと微妙かもだけど、ただ、彼のあの声で明るいメロディーにのせて「それでも好きだよ」って歌ってほしいだけ。特に「だよ」の部分をどう歌うかが聴きたい。以上。

 

 

 

12秒/HKT48 

唇に触れたのは柔らかなダイヤモンド
今まで君が守ってきたもの
どうすればいいのだろう 僕はただ腕の中に
君を受け止めるだけだ
動けないよ 12秒

こわれものを扱うように優しく包み込む歌声を持つ彼に合うと思う。メロディーも純粋に好き。それから、矢吹奈子ちゃんの声がただただ可愛い「テトラポットに~」のフレーズを彼の声で聴きたい。

 

 

 

走れ!Bicycle/乃木坂46

 さすがにこれは可愛すぎるかな。いや、いけるはず。

友情と恋愛はどう違う?
いつになく君が熱く語ってた
後からみんなに言われたんだ
どうしておまえが気づいてあげないのか?

これは歌い出しの歌詞。ちょっと弱気な主人公の「僕」を演じてほしい。サビの高音はファルセットじゃなくて、いつもの彼の跳躍の歌い方で聴きたい。

 

 

 

夏の花は向日葵だけじゃない/欅坂46

歌姫と呼ばれた今泉佑唯ちゃんがソロで歌う、スローバラード。彼のソロでいうと『Always』系かもしれない。

夏の花は向日葵だけじゃない
いろんな種類の花が咲いてるのに
目を閉じると浮かんでくるのは
風の中揺れている Sunflower

彼の歌声の魅力のひとつ、ロングトーンの伸びと、ビブラートを使い分けて歌い上げてほしい。

メンバーカラーもそうだけれど、彼は本当に黄色が似合うと思うし、花にたとえるなら向日葵がとてもしっくりくると感じる。いろんな種類の花が咲いてても、やっぱり目を引く存在。

 

 

 

おわりに

小ネタとして4~5曲挙げるつもりが気づけば7曲、計2000字超の長文に…もし万が一、ここまで読んでくださった方がいたらありがとうございます。箱推しとはいえ黒寄りのわたしが黄色の彼について偉そうに語ったことをお許しください。

今回は48・46系(1曲目の=LOVEは厳密には違いますが)の楽曲に絞って考えましたが、それでもこれだけ出てくるので、縛りをなくしたらキリがありません(笑)あ、だけどこれだけは言いたい。彼にどうしても歌ってほしいのは、秦基博さんの『ひまわりの約束』。どこまでも向日葵推し(笑)

 

いい感じに(?)ブログタイトルにつなげられたところで、この辺にしておこうかな。

 

 

 

アルバム『PLAYZONE’89 Again』

 

 

はじめに

1989年9月21日リリース。同年のPLAYZONE『Again』の劇中歌と、幻想のシーンの楽曲から12曲を抜粋したアルバム。

 

www.johnnys-net.jp

 

ただいまPLAYZONE履修中のわたしですが、特に楽曲の良さに惚れ込んだ作品のひとつが『Again』。PLAYZONE関連のCDアルバムの中で最初に手に取ったのがこれでした。

 

PLAYZONEの映像を見た感想や考察なんかも書けたらよかったのですが、演劇に関する知識が乏しいのと、わたしがある程度の熱量を持って書けるのはやっぱり音楽についてだな…と考え、楽曲にフォーカスしてみたいと思います。わたしって多分楽曲オタク。

 

 

※以下、ミュージカルの軽いネタバレを含みます。未見の方はご注意ください!

 

 

  

 

01.まいったネ 今夜

(作詞・作曲:宮下智 編曲:石田勝範

このミュージカルのテーマ曲!PLAYZONE開幕に先がけて発売された、少年隊14枚目のシングル表題曲でもあります。88年11月発売『じれったいね』に続いて、パワフルでキラキラしたアイドルの「その先」の在り方を示した曲になっていると思います。最初のトラックはショートバージョンなので、詳細は11曲目の項で。

 

 

 

02.My Dear Mrs. Las Vegas

(作詞:戸沢暢美 作曲:中崎英也 編曲:鈴木宏昌

錦織さんのソロ曲。2曲目にしてもうメインディッシュのような、大好きな曲がきちゃいました(笑)最初のパーカッションの入りだけでもうワクワクするんですよね~。イントロドンなら多分わたしこの音だけで答えられます(?)心地よくスウィングしたくなるイントロ。

Aメロの歌詞で情景描写はばっちり。戸沢暢美さんの歌詞はどれも、説明っぽくないきれいな言葉で曲の世界観にスッと導いてくれる気がします。『だんぜん愛さ』とか。

わたしはこの曲のサビを聴いてると、錦織さんが微笑みながら歌ってるさまがリアルに目に浮かぶんです。それがまた切ない。

「生きていることを 感じたいのと」の「感じたい」の"ん"がなんだか甘くていいなと思います。錦織さんの発音は日本語・英語を問わずどうもわたしのツボを突いてくる… 彼は歌詞の発音が明瞭なので、初見の曲を歌詞を見ずに聴いてもだいたいわかるからすごいなと思います。

ラスサビの"Just like a moonlight cinema"で一気にたたみかけてくる感じが好き。でも、これが来るともうじきこの曲が終わっちゃうなあって寂しくもなります。

この曲の世界観に浸ると、郷ひろみさんの『ハリウッド・スキャンダル』を聴きたくなったりします。

 

 

 

03.キッチン!

(作詞・作曲:宮下智 編曲:石田勝範

東山さんのソロ曲。これも大好き!儚い歌声時代の東山さんが歌ったからこそ輝く曲だと思います。もうね、好きすぎてとろけそう…(とろけるのはシチュー)(私がとろけてどうする)

イントロの旋律を奏でる印象的な音色はオーボエという楽器(※私の耳調べ)。オーケストレーションが神!

「ある晴れた日曜の朝 突然 愛してるのと聞く 君はまだ少女」この彼女、可愛すぎやしませんか。キュンとする甘酸っぱさ。

「さあねと照れる僕を見て 吹き出す」あー可愛い(語彙力喪失)。幸せなふたりだなあ… 東山さんのソロ曲にはこんな100%幸せソングは少ないと思うので非常に感慨深いです。映像の話になるんですが、ここを歌うとき「さあね」で東山さんがちょっと肩をすくめているのがたまらなく好きな仕草です!!あとここだけの話、「吹き出す」でちょーっとだけ音程があやしくなるのが非常にツボ。探り探りな感じ。

「昨日見た映画のヒロインをまねる」「洗いざらしエプロン姿が さまになってきたとご満足」えっ、このお嬢さんったらもう本当に愛らしい…「もし結ばれたなら君を 世界で一番幸せにしたいのさ」うん、わかる。一生守りたい。

 

 

 

04.Baby Baby Baby

(作詞:久和カノン 作曲:安田信二 編曲:岩崎文紀)

シングルカットされてないのがもったいないくらいの名曲!大人の魅力を増してきた頃とはいえ、彼らはちゃんとアイドルなんです!と声を大にして言いたくなる曲です。

どうやらわたしは、車の中を舞台にした曲が好きらしく。少年隊じゃないんですけど、Winkの「愛が止まらない ~Turn It Into Love~」とか、杉山清貴&オメガトライブの「ガラスのPALM TREE」とか。車の中っていわば密室で、運転席と助手席の距離が近いからかな、こんな曲たちを聴いているとなんかドキドキします。

サビになるたびに錦織さんの上ハモが好き!!!となります(語彙力喪失再び)。基本的に錦織さんの歌はいつでも安定感がすごい。

「横顔がキレイ」と歌う植草さんの声が、いつもの歌声とちょっと違う大人な感じがして好きです。短いパートだけど、とっても耳に心地よくて。そういえば少年隊って、3人揃って本当に横顔美人ですよね…!

終盤のサビの繰り返しで、伴奏の音数が少し減ったところで唐突に東山さんがソロになりますよね?ここでソロになるのか!と軽く意表を突かれました。

何回Baby言うんだ!って初めて聴いた時こそ思いましたが、何回も聴けば慣れるものですね(笑)

 

 

 

05.独り祭りの夜に

(作詞・作曲:宮下智 編曲:石田勝範

植草さんのソロ曲。劇中で植草さん演じるケンが、病を抱えるひとりの少女の生きる気力を取り戻すという使命を果たしたシーンの後に歌う曲です。

出だしのキラッとしたストリングスが良い。出だしだけでなく、間奏やAメロ終わりからBメロの裏にかけても聴きどころです。また、イントロを聴くとはっきり分かるように、ベースラインも面白い動きをしています。この曲全体を通して活きがいいベース。

「人はいつでも 美しい神話を願いながら 生活の渦の中へと 流されるものだから」すごく共感します。いつでも夢を見ていたいけど、結局日常ってそんなものですよね。

 

 

 

06.君は不思議

(作詞・作曲:宮下智 編曲:石田勝範

錦織さんのソロ曲。劇中、ひとりの少女に恋心を抱いたリュウが歌い踊る曲です。

この曲の音域の広いこと。Aメロ→Bメロ→サビと徐々に音域が上がっていき、Aメロとサビの差はかなり大きいですが、さすがは錦織さん。しっかり歌い上げています。

「君は誰だよ?」いや錦織さん、こっちの台詞なんですが!天は二物を与えずといいますが、二物どころか三物も四物も与えられてしまったあなたは何者なんですか。

 

 

 

07.ダーティー・ヒーロー

(作詞・作曲:宮下智 編曲:石田勝範

PLAYZONEの見どころのひとつといえば、東山さんのソロダンスナンバー!バリッバリに踊る曲ですが、歌声はちょっと鼻にかかって甘いのがたまらないギャップ。

この曲のイントロ、イヤホンで聴くとくすぐったくないですか?(笑)パーカッションが左右でポコポコしてて。

そのパーカッションがこの曲の大きなポイントだと思っています。ここで用いられているのは、一般的なドラムとは少し異なる「トムトム」と呼ばれる打楽器(※私の耳調べ)。

トムトム(tom‐tom)は、スナッピー(響き線)のない中型のドラム。膜鳴楽器に分類される。

トムトム - Wikipedia

 

youtu.be

単体で聴くとこんな音がします。スネアドラムを含む一般的なドラムセットとは違うサウンドにしてもこのドラマーさん凄いな!

 

この音色を効果的に用いたアレンジはおそらく、ウエストサイド・ストーリーのプロローグを意識したのかな?と推測してます。あまりにも有名な場面ですが、以下の動画の3:55~辺りから打楽器の音に耳を傾けてみると、似た音がしませんか? 

 

www.youtube.com

 

最初にこの『ダーティー・ヒーロー』を聴いたときはタイトルも手伝ってか、てっきり既存の洋楽に日本語詞をつけたものかと思ったのですが、その洋楽っぽさはもしかしたら、ここからきていたのかもしれません。

 

 

 

08.恋はいつも

(作詞・作曲:宮下智 編曲:石田勝範

植草さんのハニーボイスを堪能できる一曲!いや、黄色のミルクチョコレートボイスとでもいうべきでしょうか。普段は高音の伸びが素晴らしい植草さんですが、ここでは低音がとても素敵。語りかけるような優しい声に癒されます。

「君は少し 驚いたように」の、語尾の上がりきらない感じがレアでいい感じ。

スロージャズなアレンジが絶品。約2分半と短い曲なのがもったいない…!ずっと聴いていたいし、なんならこのまま眠りに落ちたい。

 

 

 

09.Let's Fight

(作詞・作曲:宮下智 編曲:石田勝範

錦織さん・東山さんによるダンスナンバー。劇中では、リュウがジョーを挑発して、弟分を従えて激しく争う場面で歌われます。なんともスピード感のある曲。

めちゃくちゃ喧嘩してるはずなんですが、「闇をつらぬいた~」の二人のハモリは喧嘩するどころかめちゃくちゃ綺麗です(笑)少年隊の上ハモvs下ハモ。

 

 

 

10.Season

(作詞・作曲:宮下智 編曲:石田勝範

壊れた車をみんなで修理する場面。犬猿の仲だったリュウとジョーの関係が、ケンの存在も手伝って、少しずつ変化しようとしているシーンで歌われる曲です。不愛想だけどなんやかんや手伝ってくれるジョーがかっこいい…

そこはかとなくあふれる歌謡曲感。短調の切ない響きにのせて3人が苦しい胸の内を歌います。

わたし、錦織さんのビブラートがすごい好きなんですよね。小手先だけのビブラートでなく、歌声そのものが朗々と響く感じが良い(生で聴いたことはないんですけど多分響いてる、はず)。

ソロパートの歌い継ぎを経て、3声のハーモニーが美しいユニゾンで締めくくられるところが好きです。

 

 

 

11.まいったネ 今夜

(作詞・作曲:宮下智 編曲:石田勝範

初めて聴いた時、イントロだけでこれは名曲だ!と確信しました。ウッドベースの音がもうめちゃくちゃ好き… イントロだけじゃなく全編にわたって、THE JAZZ な音色が響いてます。

「銀色〜の〜リムズィンに♪」やっぱり癖になる(笑)ちなみにこのリムズィン、2018年に東山さんが出演したMステ*1のパフォーマンスでも健在でした。

植草さんの「みんな持ってるのに」の "に" !『君だけに』の歌い出しの "に" と並んでとっても好きなポイントです。大きな跳躍でもがならず語尾をしっかり収める、さすが植草さん。

「愛だけが足りないね」の直後、キメのリズムと「Ah」がサビへの緊張感、高揚感を演出してると思います。

「憎いくらい悩ましい」からすぐさま「少しポーズをつけながら」の低音パートに入るのがドラマティック。高低差はドラマを生みますね。伴奏が一瞬の間をつくっているのも、聴き手をドキッとさせる仕掛けでしょう。とにかくこの曲は、高低差や間を使ってうまく緩急がつけられている印象です。

 

 

 

12.お探しのパラダイス

(作詞・作曲:宮下智 編曲:石田勝範

軽快なテンポとキラキラしたサウンド、「ライムの香りが朝を満たし」なんて爽やかな情景が目に浮かぶ歌詞から始まるのに、どこか寂しくなる。そんな、ミュージカルの名残惜しいラストを飾るにふさわしい曲です。

初めて聴いた時「とっておきの島から あなたに書くレター」を「時計を気にしながら あなたに隠れた〜ぁ〜」だと思ってました…… 少年隊の曲ってそんなに空耳することないけど、恥ずかしながらこれには騙されてました(笑)

若干話がそれますが、「疲れてしまったのなら ここがあなたのパラダイス 早くおいでよ P.S. I love you」「僕があなたのパラダイス」これらのフレーズが彼らのアイドルという職業を象徴している気がするんです。アイドルって、夢を売る職業ともいえるし、誰かの癒しや心の拠り所といった"パラダイス"になり得る存在ですよね。時にはファンのために「P.S. I love you」のような甘い言葉を投げかけたり。とはいえアイドルだって人間だから、24時間365日キラキラした存在でいるなんて有り得ないはず。ずっとそんな仕事をしていたら、疲れることや苦労も人一倍多いと思います。常に他者の理想を押しつけられがちなアイドルという大変な職業を誰一人途中でやめずに、ずっと少年隊というかたちを保っていてくれている3人には感謝しかありません。

すみません、大脱線しました!

サビの最後の締めのフレーズ「P.S. I love you」が、短調のもの哀しい響きで終わるのがポイントだと思っています。手放しに明るく終わらないわけはこの暗めの余韻でしょう。

 

 

 

 

 

おわりに

毎度の事ながらまとまりのない文章でしたが、最後までご覧くださった方、ありがとうございました!

曲によって文量のばらつきが大きくなってしまいましたが… ちょっとしか触れていない曲は嫌いな訳じゃなくて、客観的分析が難しい曲でした。

このアルバムの曲、「My Dear 〜」と「Baby Baby Baby」以外は全部宮下×石田コンビでつくられたんですね。よくもこんな名曲たちをポンポンと…! 素晴らしいの一言。

 

…でも、ひとつだけ声を大にして言いたいことがあります。どうして『19times』が入っていないんですか!?

 

 

 

*1:2018年9月17日放送のMUSIC STATION ウルトラFES。東山紀之・King & Prince・ジャニーズJr.による「JOHNNYS' mini IsLAND」が披露された